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温泉法改正により、①加温の有無、②加水の有無、③循環の有無、④薬剤の混入・消毒の有無については表示の必要があり、当施設にも大きな分析表が貼付され、確認してみると、①及び③については言及があった。
①については加温されているとの表示で、その理由は殺菌のためらしい。源泉は45度であったから丁度良く加温の必要がないように思われるのだが。また、循環されているとの表示もあり、循環の理由として加温のためとの表示があった。つまり、殺菌・消毒のために加温する方法をとり、そのための循環であるらしい。塩素による消毒を実施しているとの表示はなく、事実天然温泉浴槽の湯からは塩素臭は一切していない。つまり、ここでは源泉を循環させ、加温するが、加水など源泉を薄めることなく、塩素剤による消毒も行わない温泉利用法を採っているらしい。
浴槽に注がれる湯が、浴槽の湯より特に香りに優れた源泉とは到底思われなかったため、循環ではないかと私は見当をつけたが、やはりそのとおりだ。残念だが、入浴客がすこぶる多い現状では、この方途はやむを得まい。むしろ加温による消毒にとどめ、塩素剤を投入していないのは良心的でさえある。それなら、源泉の加温のみでかけ流す方途もあるではなかろうか。循環による加温というのも面妖な話だ。ゴミ取りのために循環というのなら腑に落ちるが。
いずれにせよ、パンフレットに記載されている「かけ流し式の天然温泉」というのは過大表示になるのではないか。循環というのは温泉の再利用であり、再利用していない表示することは、分析表の表示と矛盾することに施設側は気が付かないのであろうか。どうも納得が行かない。
バリアフリーが完備し、シャワートイレまでついている現在の施設は優れものであることを否定しないが、やはり私には源泉を純粋に堪能できた旧施設が懐かしい。1人が参考にしています