-
投稿日:2011年6月19日
島根での至福の瞬間 (小屋原温泉 熊谷旅館(くまがいりょかん))
練馬春日町さん [入浴日: 2011年6月12日 / 2時間以内]
55.0点
-
55.0点
-
0 - 点
-
0 - 点
-
0 - 点
島根の温泉の素晴らしさは今回初めて行ってよくわかったのだが、その良さは全国区で伝わっていないような気がする。
これは私の勝手な思い込みだが、東北や信越、北関東の温泉は、ストレート勝負というかわかりやすい個性を持つところが多いのに対して、島根の温泉はクセ球というかわかる人にはわかってほしいみたいな、どこか受身あるいは控えめ目な印象だ。
温泉通を唸らせる千原のあと、同じく玄人筋の評価が高い小屋原に行ってみた。宿泊客が到着すると日帰り客お断りとの話だったので、昼頃に到着。
幸い利用客がおらず、4つある浴槽をそれぞれ視認し(これができてよかった)、源泉からの近さ、形状から支持する意見の多い手前から2番目に決めた。
まず、析出物に覆われた小ぶりの浴槽を前にして、息を飲んでしまった。造形美と自然美が渾然とした強い存在感に圧倒された。あたりには湯口の水音と雨音しかしない。
厳かな気持ちで湯舟に入ると、ザバァと大量に湯が溢れ出た。贅沢な瞬間。鮮度が高いのか、酸化が進んでいないのか湯は殆ど透明だが、鉄の味がしっかり感じ取れた。1,2分もすると腕や足を炭酸の泡が覆う。湯温は三瓶一体で共通の不感温度であり、長湯が可能。今でも入っていたときの興奮が蘇ってくる。
長く記憶に留まるであろう熊谷旅館の湯だが、一つ気になるとすれば、排水のキャパが弱いのか、隣で大量の湯が溢れ出ると排水溝を通してこちらの床上に排水が広がる点。衛生上の観点から要改善かと。13人が参考にしています
-