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投稿日:2013年5月5日
いつまでも浸っていたくなる湯と風情 (法師温泉 長寿館)
練馬春日町さん [入浴日: 2013年4月20日 / 2時間以内]
44.0点
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草津の御座之湯と碧の湯に入り、草津での目的を終えたのち、まだ正午前でもあるし、あと一湯行ってみるか迷って思いついたのが法師温泉。草津からは60km以上離れているが、水上方面はなかなか行くことがないし、立ち寄り終了の14:00迄には着けそうなのでクルマを走らせた。
群馬北部の山沿いでは、東京ではすっかり散ってしまった桜がちょうど見頃となっていた。長寿館には13:15頃到着。写真で見たことはあったが、渓流を挟んで点在する古めかしくも手入れされた木造の家屋が郷愁を誘う。
帳場から浴室までは少し距離があるが、館内も歴史を感じさせる落ち着いた雰囲気が漂っている。浴室もオール木造りで風格を感じる。湯船は4つの大きな湯桝に画され、それぞれ可動の木材がさらに半分に割っている。既に10数名の先客がそれぞれの桝に散らばっている。窓がやや高いところにあるので、湯船のあたりは仄暗くなっている。
40℃あるかないかの湯温と軟らかい浴感から、いつまでも浸かっていられる。私は左奥の桝に入ったが、ちょうど湧出箇所だったようで、周りより少し温かい場所から出る幾筋もの気泡に背中をくすぐられた。右奥の桝の脱衣所寄りに移ると、そこも気泡のたくさん出ている箇所があった。天井に目をやると、太い梁の通った堅牢そうな湯気抜きが見えた。
微かに石膏臭を感じる無色透明の湯は、口にふくむと仄かなタマゴ味がするだけのクセのないもので、南会津の本家亀屋の湯を思い出した。もし、深夜や未明に、一人だけでこの風情を味わえたら、さぞ気持ちのいいことだろう。6人が参考にしています
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