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前評判の高い宿にはついつい用心深くなってしまい、過度に期待しないよう心掛けてしまうのだが、それが幸いしたのか、振り返ってみればとても満足度の高い滞在となっていた。
私にとってここは二度目の訪問なのですが、実は昨年一度宿泊を試み、満室であえなく断念。旅程の中、日帰り入浴で立寄ったのですが、時間前で宿を目の前にして退散。三度目の正直は、前日の予約、しかも一人宿泊であっさり実現しました。
ここの良さは先の口コミで既に語り尽くされているようですが、その中で私が最も感心したのが、若い従業員の接客応対です。そもそも秘湯系の温泉宿にはなかなか見られない光景なのですが、ここの従業員の「若さ」にはとても清々しさを感じ、周囲の環境との何とも言えないバランスを保っているようです。そのせいか、当日の宿泊者は家族連れ、女性二人、男性二人、カップル、出張らしきサラリーマン、場違いな私など、老若男女さまざまな顔ぶれで、これも他ではなかなかお目にかかれない光景です。
二つ目は料理。決してスペシャルなものではありませんが、質量ともに非常に満足度の高いものでした。(「量」は適量という意味です。あまりにもボリュームに訴える宿が多く、個人的には疑問視している。)温泉宿では初体験となった朝食のバイキングも、常識を覆す美味しさで、思わず唸ってしまいました。(それでも個人的にはバイキングは大嫌いです。)
シマフクロウは当日は朝4時頃現れたそうです。帰る日の朝、窓の向うにオジロワシの姿を見ることができ、ここが大自然の真っ只中にあることを改めて実感しました。
個人的には山中の鄙びた一軒宿こそが理想郷ですが、ここはまた違った温泉宿の良さを体感させてくれる、とても貴重な存在となりました。例えば、本州から「北海道らしさ」を求めて一級の温泉宿をお探しの方がいたら、ここは間違いなくお勧めの温泉宿です。
しかし、くれぐれも過度に期待しないように・・・。7人が参考にしています