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草津についたのは、午前9時45分ころであった。某所に車を止めたが、草津館が日帰り入浴を受け付けるまで時間があったため、しばらく付近を散策することとした。湯畑付近は、外国語が飛び交っていた。中国語や韓国語だけではない。日本語を話す人より、外国語を話す人の方が多かったように思う。これは時代の流れなのだろうが、草津温泉も外国人観光客によって成り立つ時代が来てしまったのかと、いささかショックであった。
11月7日(水)は、草津温泉街の一斉清掃日のようだった。 多くの方が、ビニール袋と軍手で、ゴミ拾いや雑草の除去に精を出していた。面白いと思ったのは、一斉清掃日が平日であるということだ。私の住んでいる所など、必ず日曜日である。
観光地では、日曜日は掻き入れ時だ。ゆえに一斉清掃日が平日なのであろう。ここが観光地であることを、意外なところで思い知らされることとなった。
草津館は、湯畑の傍にある。白旗源泉を引いているが、他に「若の湯」という自家源泉を保有している。外来入浴の時間は、10:00から14:00まで、料金は800円である。
案内されて浴室に入ると客は私一人であった。湯船は二つある。大きい方は、5、6人が入れる大きさで、若の湯源泉が引かれている。小さい方は二人サイズで、白旗源泉が引かれている。いずれも42度位だ。
ここはまったく静かだ。湯畑の傍なのだが、喧噪もここまでは届かない。
若の湯は、お湯そのものが青い。細かな湯花が舞っており、やや白濁して見えるが湯船の底は見える。硫黄の匂いは僅かだ。
白旗源泉は、白濁しており、硫黄の匂いが強い。それぞれゆっくり味わいたいお湯である。
よく見ると、脱衣場の下から小さな湯船に水が流れ込んでいる。温度は35度位。湧出量は毎分1リットルと言うところだ。流れている場所には析出物が付着しており、これは昨日今日始まった話ではない。帰り際、宿の御主人にその話をしたら「どうも、建物の下から温泉が湧いているようです。」とのことであった。
なんとも草津らしい話である。1人が参考にしています