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昨年6月に初めて宿泊して以来早くも4回目の宿泊。時は3月中旬、由布院「玉の湯」への宿泊前日に訪れたのだ。この宿はやはり素晴らしい。まずスタッフの接客の良さ。皆さん20代前半あたりの若い女性の方がほとんどなのだが、笑顔に温かみのある接客には洗練されてるなあと。顔も覚えて戴き、記帳もなし。平日なのに満室。夕方、フロントでは、飛び入りの外国人の方が宿泊をと尋ねていたが、女将さんがお断りしていた。
まあ、基本ともいえる、床材や家具などダーク色を施し、梁や柱などと壁の色調を融合させる(最近の主流かな)斬新な民芸風な空間は、天井扇もアクセントの一つ、和風美あふれる和モダンな佇まい。また、余計なものは排除、すっきりしているのだ。建屋には、外観を含め随所に工夫のなされた建築が施されており素晴らしい。よく湯街に合っている。まあ、奥飛騨辺りの民芸調とは趣きが異なるけど、それぞれの良さがあってもいい。新和風の空間を取り入れるか、年季の入った佇まいをアレンジしていくかの違いかな。
今回通された客室は「月」の間。変化をつけた入り口から凝った造りで中2階に位置するところに6畳程の和室、少し狭い階段の上、3階に天井の低いお洒落ロフトのような洋室にベッドが二つ。また可愛い天窓もあり雰囲気もいい。一番奥の角部屋に位置し、川を見下ろす正面の窓からの眺めはまあまあだけど、右側の窓を開ければすぐ真横に他宿の客室を少し見下ろす感じ、ビックリ。今までの3回の客室は「水、琵琶、水」ときていたので違ったところもたまにはいい。
温泉だが、普段泉質にはこだわらないのだが、源泉掛け流しの熱い湯が注がれている。他の宿泊客の方々や立ち寄り客の方々一様に、こちらの湯と半露天風の造りを誉めておられるのだ。まあ、私には熱い湯というのが先入観(笑)で浴室内の「何処をどう改装」しているのかも分からない・・?。木の香りといい、木をふんだんにあしらっているいい造りだと思うが。他貸切風呂が二つ。露天は姉妹館の「のし湯」へ行けばいいこと。まあ、露天を併設してないのは、HPを見ればすぐわかるこのなのだが。
料理も一品一品工夫され、かつ繊細でなかなか手が込んでいるのだ。量的には多くないけど「春バージョン」となってすぐの品書きを見ながら箸を進めていったのだ。ただ、いつも思うのだが馬刺しが別料金。料金内に盛り込まれていれば尚更嬉しいのだが(笑)食事処とあるが、上手く変化をつけた席にしているので他客の方々と席を立つ意外顔を合わせることもないのだ。さて朝食だが、私が4回宿泊時にはバイキングでないのだ。夕食同様、和定食が食卓に置かれてるのだ。席も夕食時と違う場所へ配慮して戴けるのも嬉しい。2年近く前に私の弟夫婦が訪れた時もバイキングでなかったと言っていた。まあ、それ以前のことは私には分からないが・・。朝夕共々、「現在」は内容がいいと思いますよ。
全8室の小さな宿。この黒川で宿泊料金は平均的。立地条件やスタッフの接客を含めたもてなしの質も高い方だと思うんだが。宿泊された方々と話しをしても悪いと言われた方はいなかったと思うが。また、昨年秋に3回目の宿泊時、同宿泊客の同じ九州内で旅館業をされてる方と話しこんだんだが、しきりに誉めておられたのは印象的。(この方の宿は超有名)まあ、「個人の価値観の違い」の一言に尽きるね。ただし2年以上も前の事でなく現在の評価である。私はお勧めできる宿だと思いますよ。2人が参考にしています