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2006/05/26宿泊。
最初に。私は義母を連れての家族旅行でしたので、思い切り奮発してグランディア芳泉の中でも比較的グレードが高いとされている「個止吹気亭」の「老松」という部屋に宿泊しましたので、この感想が施設のすべてを現しているということはありません。
このことを踏まえた上での感想ですが、客室露天は画像のような庭園にせり出した檜風呂で、開放感がある素晴らしいものでした。ただし、湯は循環ろ過で若干の塩素臭があります。しかし、ここまで空間を貸し切りで楽しめる露天は、そうそうあるとは思えませんので、お値段は張りますが一浴の価値はあります。付随するテラスも広く風呂上がりの体をロッキングチェアにもたれかけて、緑溢れる庭園を眺めると、日頃の世俗の垢が体から流れ落ちていくような気がします。
一方、宿泊者すべてが使える大浴場の方ですが、こちらも循環ろ過で無色透明の加温湯でした。滝が緩やかに流れ落ちる大浴場と、一段せり上がった中浴場、寝湯、露天、サウナと湯の種類はありましたが、総じて特徴が薄く湯質重視の方には少し寂しい温泉だと思います。唯一、中浴場はややツルスベの軽い泡着きあり。
施設の規模やサービス、料理などは、ある一定のレベルに達していると思います。ただし、超一級かといえば少し首をかしげます。一例として駐車場に車を置いて自力で荷物を持ち玄関に向かうなどというシステムは、少なくとも一泊4万円近い宿では経験したことがありませんでした。
総評としては、施設重視の方にはまずまずの宿ですが、泉質重視の方にはお薦めできません。しかし、「老松」の客室露天の風情はさすがですから、ご夫婦の記念日や親孝行に奮発して一泊するのは、よい人生の句読点となるかもしれません。あの秋篠宮ご一家も数回宿泊された部屋だということです。8人が参考にしています