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栖原海岸近くにある一軒宿で、所謂観光名所にある宿ではなく普通の民家のなかに、ぽつねんと民宿が存在しているといった風情であるため、若干場所がわかりにくい。とはいえ、一応狭いながらも宿近くの駐車場まで車をつけることが可能だ。私は観光スポットから離れた一軒宿や隠れ宿の類が好きであるため、すこぶる興味を惹かれて訪問した次第。立寄り湯が300円と安価であるのも魅かれた理由の一つ。
日帰り入浴は13:00から可能で、午前中は不可であるため注意を要する。玄関の受付に人が常駐していたり、町内の老人は入浴料無料で、昼間も耐えることなく入浴客がいること、入浴客の大半は地元の高齢者とおぼしき方々と目されることから、この旅館の湯は、地域の公衆浴場のごとき性質を帯びている様子である。
浴場は最近改装されたらしく、内湯のみの小さな浴室で小奇麗なもの。脱衣場には篭があるだけでロッカーの類はない。
肝心の湯については、特筆すべきものなし。二酸化炭素泉の冷鉱泉らしく、加温のうえ循環され塩素消毒が施されている。無色無味無臭で、天然温泉の芳香もほとんどなし。自家源泉の湧出量も少なく、多くの客に対応すべく、循環・消毒の方途を採用されるのはやむを得ないのかもしれないが、源泉を加熱のみでかけ流してある浴槽が欲しいというのはないものねだりかしらん。二酸化炭素泉はよく温まる性質の湯であるらしいが、暑い時期に長湯はいかにも苦しく、夏場の短時間の入浴では効果の程は実感できない。
元々井戸水を沸かして入浴していたところ、よく温まるので分析をしてみたら立派な温泉と認められた歴史がある由。明治の御世からの一軒宿である。脱衣場には温泉分析表とともに、随分古い分析表も一緒に貼られている。
泉質にこだわる向きには物足りないだろう。しかし、混雑した観光スポットに飽きて静かに温泉でも入りたい人や、夏場の海水浴や釣客の宿泊場所としては悪くないものと思う。3人が参考にしています