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ETC割引も終わりに近づいたので、震災復興応援も兼ね、なるべく遠くでこれまで行ったことのない温泉に行こうと、藤七温泉を選びました。
7時に東京駅八重洲口を出発し、首都高~常磐道~磐越道~東北道経由で、14時前に盛岡ICで一旦高速を降り、市内の白龍でじゃじゃ麺を食べ、酒とつまみを購入し、再び東北道へ。
松尾八幡平ICで高速を降りてアスピーテラインを目指しました。ところが入口に差し掛かるとパトロールカーが道路をふさいでいて、「濃霧の為、通行止め」とのこと。
一瞬、宿へたどり着けないと焦りましたが「樹海ラインは通れます」と言われUターンして反対方向へ進みました。時刻はすでに15時半。濃霧でなくとも両者とも17時から翌7時まで通行止めで意外と余裕のない行程となってしまいました。樹海ラインも結構な濃霧で、高度を上げていくと辺りは残雪に囲まれ、5月下旬とは思えない光景です。16時すぎにようやく宿に到着。
売店のレジがフロントを兼ねていて、靴を下駄箱において部屋へ案内されました。私たちの部屋は本館2階のゴゼンタチバナという8畳と4畳半の結構広めの部屋でした。
部屋にはテレビも冷蔵庫もないそっけないものですが清潔で、廊下は軋みますがお互いに気を遣えば済むレベルです。
浴衣に着替え温泉へ。先ほどの下駄箱でサンダルへ履き替え、廊下を進むと巨大な「金精さん」が数本立ち並んでいて、その奥が混浴内湯の脱衣所でした。
内湯にはシャンプー、ボディソープもあります。湯はやや緑がかった褐色で飲泉もできます。
浴槽は10人以上でも十分余裕のある大き目なものがひとつ。なかなか落ち着きます。
露天は内湯から数十メートル離れた所に点在しています。人工芝の敷かれた階段を進みますがサンダルはなく、皆、裸で裸足で歩きます。
混浴露天は一の湯から四の湯および藤八の湯を加えた5箇所でその先に女性専用のものもありますが、こちらは工事中であり、また一の湯への通路もロープが張っていて入れませんでした。
それでも4つの露天だけで結構な広さで十分満喫できます。どれも灰色に濁っていて底には大量の温泉成分が沈殿しています。手のひらで掬うとやわらかい粘土のような感じで泥パックをすれば
相当効きそうです。最大の藤八の湯は三の湯を取り囲むような逆L字型で奥行きが相当あります。目の前に残雪の山々が広がり小雨の降る中でしたが解放感は抜群でした。
正方形の四の湯に浸かっていると宿の方が、あっち(藤八)の方があったかい。湯温も調整したから、といった意味のことを素朴な東北訛りで薦めてくれました。
どの湯船の底からもブクブクと温泉が自噴していて、その部分はかなりの熱さですが、藤八の湯は山側からも温泉が注がれているのです。確かに藤八の湯が一番暖かく温泉成分も濃い感じです。
18時に売店の奥の食堂で夕食に。山菜は勿論のこと、八幡平ポーク豚の角煮や地鶏のサラダ山ぶどうソースといった地の物中心に大皿が並ぶバイキング方式ですが、その場で揚げる山菜の天ぷらやきりたんぽ、自分で湯がく蕎麦、何故かカレーもあって、種類は大変豊富でした。
食事が終わり部屋で二次会。結構食べたので腹一杯です。少し落ち着いてから一人で露天へ行きましたが、貸切状態でした。
翌朝は5時に目が覚めてしまいました。コバやんやしのみーの鼾が煩かったのも一因ですが、カーテンが無く外が明るくなったことが大きいです。そっと部屋を出て3度目の露天へ。
雨はあがっていましたが雲が立ち込めています。朝も露天は貸切でしたがしばらくするとポツポツと現れだしました。湯守りのおじさんも既に働き出して、またもや藤八の湯を薦めていました。
露天の次は男女別の内湯へ。湯の色は灰褐色で露天より成分は薄めな感じです。窓の外にはテラス状の露天風呂があります。こちらの女湯が温泉本などの写真で良く使われるものですが、男性用は眺望がやや劣るようです。
露天からの眺めは相変わらず霧が濃く、山々が現れては消えていました。
7時に朝食となり食堂へ。朝食もバイキングで、真っ黒な温泉卵や山菜、焼き魚に、肉団子、小龍包など夕食ほどではありませんが種類は豊富です。
宿を出る前に再び男女別露天へ行きました。晴れてはいないものの霧も消え、普段見るのとは違う方向からの岩手山を見ることができました。
チェックアウト時にオフピーク時に使える割引券を頂きました。9時45分に宿を後にし、玉川ダムや田沢湖を急ぎ足で回り、盛岡から東北道経由で20時前に東京へ着きました。
口コミ件数が多いにも関わらず高得点なのも頷ける宿で、また夏や秋にも訪れたいです。4人が参考にしています