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投稿日:2010年8月31日
北海道放浪2.「二股らじうむ温泉」 (二股らぢうむ温泉)
イーダちゃんさん [入浴日: 2010年8月3日 / 1泊]
55.0点
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2010年8月3日火曜日---函館近郊の湯の川温泉で朝湯したイーダちゃんは愛車でルート5をひたすら北上しておりました。
空は願ってもない晴天。
気分は上々---しかし、これはまたなんという土地なんでせうか。クルマを駆るごとにイーダちゃんのなかで驚愕の気持ちが広がっていきます。
でかい、とにかくでかいんです、土地が。で、道周りの木々が異様に生き生きとしてるんです。あと、東北でも夏なんかはそうだったけど、クルマを走らせてて、フロントガラスに次々と虫がブチ当たってくるんですが、その頻度が並じゃない。5秒に一回は虫がブチ当たっていく感じです。
家族連れで賑わう大沼を見物してさらにクルマを北に駆れば、さあ、緑の地平線がどこまでも続く広大な長万部の出現です。以前に一度旅行したカリフォルニアのオークランドをちょっと思い出したりもします。
「うわー、凄え……」
ええ、感覚ももう完璧に外国旅行の感じです。
ルート5からルート9へ。そうして1ようやく5:30にたどり着いた山の奥の秘境が、こちら、二股らじうむ温泉でありました。清潔でシンプルな建物。最初は立寄りのみのつもりだったのですが、時刻のことを考えて素泊まりの一泊を申請してみます。すると、すんなりOKがでるじゃないですか。やったー! (^o^)/
ほかのお客さんはそれほどいらっしゃいません。廊下もほかの部屋もとーっても静か。蝉の声だけが賑やかにしててね。
で、イーダちゃんは噂のラジウム湯にいってみたですヨ。
するとね、もー 露天、超々素晴らしいんデス。内湯で掛け湯して、露天へのガラス戸をあけたイーダちゃんは思わず息を飲んじゃいました。
なんて見事な折出物のドームでせう。石灰華の茶褐色のドームが山を築いてる。そして、その山のうえにちょこんと露天が乗ってる感じなんです。露天からはるかな崖下を覗くと、森と、その下を流れている沢がほの見えています。
「こんにちは」と先客の男性にまず挨拶をば。
お湯の温度は、あとで分かったんですが、36.5度。とっても温い。でも、どーゆー訳かあんまり温いとは感じない。色は茶系のお湯ですね。人肌程度の温い茶系のお湯のなか、白い結晶みたいな石灰の無数の湯華がくるくると艶やかに舞ってます。
お湯入りしたときにした挨拶がきっかけになって、先客の男性と何気に会話がはじまりました。僕とほぼ同年輩に見えるスキンヘッドの先客の男性は、都内で商船の保険の仕事をしてると教えてくれました。温泉が趣味で休みが取れるとあちこちの温泉を巡るんだけど、そのなかでも特にお気に入りなのが、ここの二股らじうむ温泉なんだとか。
「ほかの季節にここのお湯にくると、ここはもう湯治客のお年寄りでいっぱいなんですよ。もう皆さん、病人ばっかりで……僕みたいに健康でここにきてるのが、なんか道楽みたいで、悪いなあ、みたいな気持ちになっちゃうんですよ」と、この方はおっしゃってました。
明治のころは、こちら、結核の療養所だったとも聞きました。
ああ、ここの独特の静かさは、そんなところにも由来してたのか、なんて妙に納得してりして。
ふたりで話しながらぽーっとしてたら、あっという間が1時間半あまりが立っちゃってて超びっくり。
名湯、ここはもう超絶の名湯というしかないでせう。
夜にまたお風呂で会おうと約束して別れたんですが、僕、部屋に帰るやいなや、運転の疲れのせいか、失業の時間差ショックのせいか、夜中の3時半までぶっ続けで爆睡しちゃって……
ああ、商船保険のお兄さん、ごめんなさい! <(_ _)>
夜明けのころにもう一度こちらの露天にお邪魔したら、お湯一面に白い湯華がびっしりと張り詰めててね、も・美しいことこの上ないの。身体を入れて、この薄い石灰湯華の層を壊すのが、なんかもったいない気がしちゃってね。
いや、もー 素晴らしすぎ。しかも、この無数の湯華がみんなラジウムを放射してて、お湯からあがるときに身体のあちこちに張り付いてきたりするんですから。効能はあらためて言うまでもないでせう。最上級の湯ッこですよ、こちらのお湯は。
二股らじうむ温泉。再訪できるなら是非したいお湯です。素泊まり一泊七千円。テレビもなーんもない部屋ですが、真の温泉好きならこちらのお湯の虜になることはまんず間違いないとイーダちゃんは思うておりまする(^.^;>5人が参考にしています
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