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作成日:2024年01月16日

菖蒲湯はいつやる?由来や効能、やり方や楽しみ方を解説 全国

「菖蒲湯」は、5月5日の「端午の節句」に行う日本の風習です。やり方はもちろん、由来がわからない方もいるでしょう。実は、菖蒲は漢方としての役割もあるため、菖蒲湯として取り入れることにより、効能・効果も期待できますよ。

この記事では、「菖蒲湯」の由来から効能、やり方について詳しく解説します。さらにこどもの日に合わせて取り入れたいイベントも一緒にご紹介します。

菖蒲湯をやるタイミングと由来

菖蒲湯をやるタイミングと由来
蒲湯(しょうぶゆ)とは、菖蒲の根葉を湯船に入れて沸かしたお風呂のことです。子どもの日として知られる5月5日の「端午の節句」に子どもの健やかな成長を願って入る年中行事のひとつとされています。


まずは、5月5日に菖蒲湯に入るようになったきっかけや入る理由からみていきましょう。

菖蒲湯に入るのは5月5日

蒲湯のはじまりは、中国から伝わった「端午の節句」がきっかけと言われています。中国では、邪気を払い無病息災を祈る厄除け行事として「端午の節句」が行われていました。

5月は季節の変わり目にあたるため、体調を崩す人も多く、健康促進の薬草として用いられる菖蒲を使って厄祓いをしたのが、日本の「端午の節句」の起源とされています。

中国では、刻んだ菖蒲を酒に入れて飲んだり葉を軒下に吊るしたりもしますが、日本では菖蒲をお風呂に入れて浸かる風習が今でも続いています。

菖蒲湯に入る理由

菖蒲は香りが強いため、邪気を祓うとされており、古代中国の厄払い行事であった「端午の節句」に使用されていました。菖蒲湯に入るのは、体を労わりながら厄除けをするという意味が込められているのが理由と言われています。

また日本に「端午の節句」が伝わった当時は、武家社会だったことから「勝負」「尚武」の読み方にかけて、男の子が逞しく元気に育つことへの願いを込めて行われていたとされています。

菖蒲湯の効能

菖蒲湯の効能
菖蒲は、香りの強さから邪気を祓うという言い伝えがありますが、漢方薬としても使われてる植物です。そのため、菖蒲湯として用いることにより、体に良い効能も得られます。

ここからは、菖蒲湯で得られる効能や菖蒲の成分について詳しくみていきましょう。

菖蒲湯の効能

菖蒲の香りには、自律神経を安定させたりリラックスさせたりとさまざまな効果が期待できます。また香りの素となる成分には、血行を促進させ、腰痛や神経痛を和らげる効能もあると言われています。

それにより、菖蒲湯として菖蒲を用いることで、全身で菖蒲の効能を得られることになるのです。そのほかにも、保湿効果や冷え性改善にも役立つ特徴があります。

菖蒲の成分

菖蒲の香り成分は葉の部分にあり、血行促進のほかにも疲労回復効果が期待できるともされています。また根の部分は乾燥させることで、生薬「菖蒲根」「白昌」となり、肩こり・腰痛の予防や冷え性、筋肉痛、リウマチといった体の不調に役立つ効果を発揮するとも言われています。

また「菖蒲根」「白昌」にはリラックス効果も期待できるので、体を労わるための漢方薬として用いることも可能です。

菖蒲湯のやり方

菖蒲湯のやり方

菖蒲は、菖蒲湯としてお風呂に入れる方法を変えることにより、香りや効能にも変化がでます。次に手軽に菖蒲湯を取り入れたい方と本格的に菖蒲湯を取り入れたい方のそれぞれにおすすめの方法を紹介します。

菖蒲の葉をそのままお湯に入れる

菖蒲は「端午の節句」の時期になると、スーパーや八百屋、花屋などで簡単に購入できます。気軽に菖蒲湯を楽しみたい方は、束のままお風呂に入れるのがおすすめです。

菖蒲は爽やかな香りが特徴なので、香りに癒されながらリラックス効果や血行促進が期待できます。菖蒲はそのままお風呂に入れてもしっかり効能が得られるので、手軽に取り入れたい方にぴったりの方法です。

刻んだ菖蒲の葉を入れる

菖蒲は葉を細かく刻むことにより、香り成分を抽出することができます。菖蒲の香りをしっかり感じたい方は刻んだ葉を袋に入れ、熱湯をかけて数分〜10分ほど待ってから、湯船に入れるのがおすすめです。

お風呂に入れる際は、菖蒲の抽出液と刻んで袋に入れた菖蒲の両方を入れましょう。菖蒲のすっきりとした香りが鼻を抜け、全身で菖蒲を感じられます。

菖蒲根を煮たお湯を混ぜる

菖蒲の根は漢方薬でもあり、乾燥させることで「菖蒲根」「白昌」になります。事前に乾燥させた菖蒲の根を袋に入れて、煮立たせてからお風呂に入れることにより、薬湯として使用できます。

菖蒲の効能をしっかり得たい方は、菖蒲の根を使用した菖蒲湯がおすすめです。また菖蒲の根が手に入らない場合や乾燥させる手間を省きたい場合は、漢方薬を扱うお店で手に入れるのも良いでしょう。

菖蒲湯の楽しみ方

菖蒲湯の楽しみ方

蒲湯はひと工夫加えることにより、楽しみ方の幅も広がります。また残ったお湯や菖蒲入りのパックは、再利用することも可能です。ここからは、菖蒲湯を楽しむ上で知っておきたい工夫をみていきましょう。


追い炊きで菖蒲の香りを引き立たせる

菖蒲の香りは、追い焚き機能を活用して香りを引き立てるのもおすすめです。菖蒲を煮立たせる要領で、水を張った状態で菖蒲を入れ、水と一緒に菖蒲を温めることにより、香りが引き立ちやすくなります。

また追い焚き機能がない場合は、炊きあがった熱めのお湯に菖蒲を入れ、適温に冷ましてから入れると、お風呂に浸かる際に入れるよりも香りが引き立つのでおすすめです。

残り湯での洗濯で引き続き香りを楽しむ

菖蒲の香りは、爽快感のある爽やかな香りなので、洗濯物に香りを移すのもおすすめです。残った菖蒲湯を洗濯に使用することにより、菖蒲の香りを楽しみながら水道代の節約もできます。

菖蒲と香りが洗濯物に移るのが気にならない方は、残り湯を楽しむのも良いでしょう。

菖蒲の葉を頭に巻く風習がある地域も

域によっては、菖蒲の葉を頭に巻く風習があると言われています。菖蒲の葉は頭に巻くと賢い子に育つとされていることから、湯に浮かべた菖蒲を頭に巻くそうです。


また同じ理由から、お腹に巻くことにより健康に育つともされています。「賢く健康に育ちますように」という祈りを込めて、菖蒲の葉を巻くのもおすすめです。

使った菖蒲の再利用

菖蒲の葉や根を入れた袋は、天日干しで乾燥させることにより、芳香剤や害虫忌避剤としても活用できます

5月を過ぎると、気温も上がって虫が発生しやすくなります。玄関や窓際に置いて置けば、害虫対策になるのでおすすめです。

また菖蒲は、魔除けや厄除けとして用いられていた歴史もあります。乾燥させた菖蒲を置いて、虫除け以外の効果を期待するのも良いでしょう。

菖蒲湯以外にもある?子どもの日の風習5選

菖蒲湯以外にもある?子どもの日の風習5選
5月5日の「端午の節句」は、ゴールデンウィークに重なるため、子どもと一緒に菖蒲湯以外の楽しみ方を合わせて取り入れるのもおすすめです。こどもの日ならではの風習を、イベントとして家族で楽しんでみてはいかがでしょうか?

柏餅を食べる

柏餅は、柏の葉で包んだお餅のことです。柏の木は新しい葉が出ることで古い葉が落ちるため、代々絶えることがない縁起のいい木と言われています。またこどもの日は、男の子の成長を願う日です。

柏餅は、世継ぎである男の子の健康と子孫繁栄を願って、関東を中心に食べるものと言われています。

ちまきを食べる

ちまきは、中国で「忠誠心が高い象徴」とされています。そのため、忠義のある子に育つことを祈ってちまきが食べられていたのが由来です。

ちまきは、日本国内でも地域によって中身が異なります。北海道から関東圏では、「中国ちまき」とも呼ばれるおこわを使ったちまきが主流です。一方の東海〜九州では、細長い見た目の白くて甘いお餅が主流と言われています。

さらに鹿児島では、もち米を竹の皮で包み、灰汁で炊き上げた「灰汁巻き(あくまき)」が一般的です。

地域によって見た目や中身が異なりますが、子どもの忠誠心を願って食べるのは共通となります。

出世魚を食べる

「端午の節句」では、「出世」や「活躍」を祈願する出世魚を食べるという風習もあります。出世魚は、鰤(ブリ)や鱸(スズキ)などの成長と共に名前が変わる魚が代表的とされています。

鰤(ブリ)や鱸(スズキ)は、縁起物としても知られているため、子どもの日のメニューとして取り入れられるケースが多いです。

五月人形やこいのぼりを飾る

子どもの日といえば、五月人形・こいのぼりを飾る習慣もあります。五月人形は厄除けを意味し、子どもに降りかかる災難や病気から守るとされていることが五月人形やこいのぼりを飾る由来です。

またこいのぼりには、鯉のように逆流に逆らって突破してほしいという願いが込められています。

子どもの日は、ゴールデンウィークのイベントとして五月人形やこいのぼりを飾るイベントが各地で行われています。地域の自治体をはじめ、デパートやホテルなどでも飾られるケースがあるので、イベントに参加するのもおすすめです。

菖蒲湯で子どもの健やかな成長を願いましょう


菖蒲湯は子どもの健やかな成長を願い、5月5日の端午の節句に行われる行事です。また健康を願うだけでなく、お風呂に入れることにより菖蒲の効能・効果も期待できます。

ゴールデンウィークをお家でゆっくり過ごすなら、菖蒲湯や子どもの日のイベントを取り入れてみてはいかがでしょうか。


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この記事を書いたライター
北崎早希
北崎早希

国内外問わず駆け巡るフリーライター。旅行や美容、グルメなど、多岐にわたる記事を執筆中。日本にいる時は、温泉に癒しを求めて旅しています。

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