おふろ好きユーザーが選んだ全国No.1サウナを発表!
ニフティ温泉ニュース
人気エリア
東京
関東
神奈川
埼玉
北海道
大分
関西(近畿)
千葉
大阪
愛知
作成日:2024年01月04日

開湯1000年超!歴史ある温泉地10選&おすすめ立ち寄り湯もご紹介【全国版】 全国

世界屈指の温泉大国である日本。古くから様々な形で温泉が利用され続けてきました。中には1000年を超える歴史を持つ温泉地も全国各地に点在しています。

今回は開湯1000年を超える温泉地にスポットを当て、それらの特色や魅力をご紹介。また、筆者が過去入浴した中から、各温泉地のおすすめの立ち寄り湯も併せてご紹介します!

日本三古湯

 日本で一番古い温泉地は、正確には不明です。日本書紀・風土紀などの史書に登場し、一般的に“日本三古湯”と呼ばれる温泉地は、道後温泉(愛媛県)・有馬温泉(兵庫県)・南紀白浜温泉(和歌山県)です。

まずは、日本三古湯の3温泉地をご紹介しますね!

道後温泉 / 愛媛県松山市

道後温泉は、西日本屈指の人気温泉地のひとつ。その歴史は3000年以上と言われ、かつては聖徳太子や昭和天皇も来浴されたという由緒ある温泉地です。白鷺が岩間から噴出する温泉を見つけ、人々がその霊験を知って入浴するようになったと伝えられています。
 
又新殿にある皇室専用御湯殿
又新殿にある皇室専用御湯殿
 
道後温泉本館に付帯する「又新殿」(読み方:ゆうしんでん)は、日本唯一の皇室専用の浴室。しかし一般客も観覧可能で、皇族以外は入浴を許されない「御湯殿」(おゆどの)は、温泉ファンなら必見でしょう。

2023年6月時点の道後温泉本館
2023年6月時点の道後温泉本館。※2023年12月末現在、仮設の屋根テント膜及び鉄骨撤去工事は完了

道後温泉の泉質名は「アルカリ性単純温泉」。成分は薄いものの、様々な成分を少しずつ含有。入浴中は柔らかな肌触りに癒され、浴後はポカポカと温もりが持続するバランス型の温泉と言えるでしょう。
  
道後温泉には3つの共同浴場があります。最も有名なのが、国重要文化材である「道後温泉本館」。しかし2024年1月現在は保存工事中で一部の浴室しか入浴できず、平日・土日祝日問わず大変込み合います。

飛鳥乃湯泉
飛鳥乃湯泉

道後温泉本館の待ち時間が長い場合は、「飛鳥乃湯泉」(読み方:あすかのゆ)がおすすめ。名前の通り、飛鳥時代の建築様式を取り入れた湯屋で、道後温泉本館にも勝ると劣らない重厚な佇まいの中で入浴を楽しめます。
 
■日帰り入浴時間:6時~23時

有馬温泉 / 兵庫県神戸市

有馬温泉は、関西の奥座敷として古くから栄えた名湯です。江戸時代に作られた温泉番付では、西の最高位である大関に在位。約1400年の歴史があるとされ、かつては豊臣秀吉もこよなく愛した温泉だと言い伝えられています。

有馬温泉街
有馬温泉街
 
有馬温泉には、巨大ホテルからこじんまりした旅館まで大小様々な宿泊施設が点在。温泉街はどこか昭和レトロな雰囲気が漂います。様々な食べ歩きグルメも充実し、幾つかの泉源(温泉の源泉湧出地)は見学も可能。有馬温泉へ来たらぜひ温泉街を散策して、温泉情緒を満喫しましょう!
 
有馬温泉の泉源
有馬温泉の泉源
 
有馬温泉には、金泉と銀泉の2種類の泉質があります。中でも注目すべきは「金泉」。金泉の泉質名は、主に「含鉄-ナトリウム-塩化物強塩泉」。日本屈指の鉄分と食塩含有量を誇る温泉です。
 
お湯に浸かると、噴き出る汗でタオルは茶色に染まり、浴後はポカポカといつまでも温もり感が持続。最も温泉らしい(さら湯とは異なる)温泉の一つとも言えるでしょう。
 
金の湯
金の湯
 
有馬温泉では、一部のホテル・旅館や日帰り入浴施設で立ち寄り湯が可能です。中でも「金の湯」は、気軽に金泉を楽しめる外湯(日帰り温泉)。温泉街の中心部に位置し、温泉街を散策しながら気楽に利用できます。
 
■日帰り入浴時間:8時~22時(最終受付21時430分)

南紀白浜温泉 / 和歌山県白浜町

 南紀白浜温泉は、太平洋に突き出した半島先端の海辺に湧出する古湯。飛鳥時代や奈良時代から「牟婁の湯」(読み方:むろのゆ)の名で知られていました。
1350年以上の歴史を持ち、戦後は観光ブームによって新婚旅行スポットとして注目。現在は、関西屈指のビーチリゾート型温泉地として有名です。
 
白良浜海水浴場
温泉街を縁取るように広がる「白良浜海水浴場」

南紀白浜は、太平洋の自然が創り出した海の景勝地が多い点が特徴。国指定名勝の「千畳敷」や「三段壁」、夕陽の絶景で知られる「円月島」など見所が多く、温泉と併せて観光してみるのも良いでしょう。

 三段壁
国指定名勝「三段壁」

南紀白浜温泉の泉質名は、「ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉」など幾つかの泉質があります。主にクレンジング効果に優れた重曹と保温成分を含む食塩を含有。余分な皮脂を落としてサッパリしつつも、よく温まる良泉です。
 
崎の湯
崎の湯
 
南紀白浜温泉に来たら外せない日帰り入浴施設は、「崎の湯」。男女別に分かれた露天風呂のみある外湯で、眼前に雄大な太平洋が広がり、奥の浴槽では波しぶきが届くほど。

また、ふんわりと感じる硫化水素の香りが温泉情緒を引き立ててくれて、泉質の良さを実感。全国屈指の海絶景名湯の一つと言っても決して過言ではないでしょう。
 
■日帰り入浴時間:
8時〜17時(1月~3月、10~12月)
7時〜19時(7月~8月)
8時〜18時(4月〜6月、9月)

その他の1000年超温泉は?

他にも1000年を超える歴史を持つ温泉は日本各地に点在します。ほんの一例ですが、代表的な1000年温泉地を他にもご紹介しますね!

鳴子温泉郷 / 宮城県大崎市

鳴子温泉郷は、鳴子・東鳴子・川渡・中山平・鬼首の5つの温泉地の総称。多彩な泉質が楽しめる点が特徴で、温泉通に“西の別府、東の鳴子”と言わしめる東日本屈指の温泉地です。
西暦837年に鳥谷ヶ森(鳴子火山)が大爆発して温泉が湧出したとされ、1000年以上の歴史を誇ります。
 
鳴子温泉郷では、全10種類ある泉質のうちの7種類が存在。共同浴場や日帰り入浴施設だけでなく、多くのホテルや旅館で日帰り入浴可能な点が特徴です。
 
旅館すがわら 摩天風呂
旅館すがわら 摩天風呂
 
旅館すがわら」は、温泉郷の中核をなす鳴子温泉にある湯宿。泉質名は「ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉」など、3つの泉質を持つ源泉があります。
特に「摩天風呂」と呼ばれる大浴場は、シリカコロイドの散乱現象によってお湯が青色に変化することがあり、東日本では大変珍しい泉質です。

■日帰り入浴時間:10時30分~17時

蔵王温泉 / 山形県山形市

蔵王温泉は、開湯1900年以上と言われる東北地方屈指の古湯。スキーリゾートで有名な地ですが、昭和の情緒たっぷりの温泉街を持つ本格派温泉地です。
また、“東北の草津”とも称される酸性泉の名湯ですが、草津温泉と異なり自家源泉を持つ湯宿が多い点も特色です。
 
温泉街には3ヶ所の共同浴場をはじめ、複数の日帰り入浴施設や立ち寄り入浴可の旅館も多く、多彩な入浴セレクトが可能です。
 
おおみや旅館の源泉露天風呂
おおみや旅館の源泉露天風呂

おおみや旅館」は、蔵王温泉を代表する老舗旅館の一つ。中でも「源泉露天風呂」は、背後の石垣から自然湧出する源泉をそのまま引き込んだ極上湯。ピリピリとした強酸性泉らしい肌触りと濃厚な硫化水素の香り(硫黄臭)に癒されます。
※源泉露天風呂は積雪で冬季閉鎖されますが、内湯(源泉かけ流し)は通年で入浴可能です。
 
■日帰り入浴時間:12時~14時

湯田川温泉 / 山形県鶴岡市

湯田川温泉は、約1300年の歴史を持つ温泉地。2001年には環境庁指定の国民保養温泉地に認定。昭和レトロな雰囲気漂う閑静な温泉地です。
また2017年には「源泉かけ流し宣言」を実施。湯田川温泉では、すべての旅館・共同浴場で源泉かけ流し温泉を楽しめます。

泉質名は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉」。ややぬるめの温度が特徴の保湿系美肌湯です。肌に優しい泉質なので、先に紹介した蔵王温泉の上がり湯としても最適でしょう。

 共同浴場「正面の湯」
共同浴場「正面の湯」
 
立ち寄り入浴可の旅館も多いですが、湯田川温泉が初めての方なら、まずは共同浴場「正面の湯」がおすすめ。特殊成分を含まないピュアな硫酸塩泉を、誰でも気軽に利用できる点が大変魅力です。
 
■日帰り入浴時間:7時~9時、11時~19時

別所温泉 / 長野県上田市

 別所温泉は、戦国の名将真田幸村の隠し湯があったとされ、1500年以上続くと言われる信州最古の温泉地。温泉街には情緒ある街並みが広がり、古き良き日本の風情たっぷり。外湯めぐりや街歩きをしたくなる温泉地です。
 
別所温泉の泉質は「単純硫黄泉」。ほのかにゆで卵の様な硫黄の香りが漂い、微量の食塩成分のせいかポカポカと体がよく温まる泉質です。
 
大師湯
大師湯
 
別所温泉には3ヶ所の外湯(共同浴場)があります。中でも「大師湯」は、泉質の良さで知られる存在。いかにも別所温泉らしい柔らかな硫黄泉を源泉かけ流しで楽しめます。

■日帰り入浴時間:6時~22時。第1・3木曜日定休

湯の峰温泉 / 和歌山県田辺市

 湯の峰温泉は、開湯1800年と言われる関西屈指の古湯。山間の小さな温泉地ですが、温泉街中心部は昔ながらの温泉情緒が残り、古き良き時代の郷愁を感じずにはいられません。
 
泉質名は「含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉」。火山が付近に無いにも関わらず、しっかりとした硫化水素の香りが特徴の泉質。また温泉に含まれる重曹と塩分によって、クレンジング&保温効果にも優れた名湯です。
 
つぼ湯
つぼ湯
 
日帰り入浴は、多くの旅館で立ち寄り湯が可能のほか、2022年4月に全面リニューアルした「湯の峰温泉公衆浴場」もあります。
 
しかし、湯の峰温泉で外せないのが、貸切風呂の「つぼ湯」です。川底から自然湧出する源泉の直上に湯船を造った足元湧出温泉であり、香ばしい硫化水素の香りに包まれつつも、足元からの地熱を体感。大地の鼓動を感じるかのような貴重な湯浴み体験ができます。
 
■日帰り入浴時間:6時~21時

二日市温泉 / 福岡県筑紫野市

 二日市温泉は、約1300年の歴史を持つ九州の古湯。古くは日本最古の歌集である「万葉集」に登場。近代では夏目漱石が新婚旅行で訪れたと言われています。
 
泉質名は「単純温泉」。泉質名にはありませんが、微量の放射性物質を含有。単純温泉とは思えない程によく温まる“熱の湯”系統の泉質です。
 
博多湯
博多湯
 
二日市温泉には、2つの外湯(日帰り入浴施設)があります。泉質にこだわるなら「博多湯」がおすすめ。風格ある木造3階建ての建物で、以前は地元色強い共同浴場でしたが、2004年に大規模リニューアル。誰でも立ち寄りやすい施設になりました。
 
ほのかに硫黄と金気が混じり合う独特な湯の香が魅力で、2階にある無料休憩所を利用しながらゆったりと利用するのがおすすめです。

■日帰り入浴時間:10時~21時30分(最終受付21時)

雲仙温泉 / 長崎県雲仙市

雲仙温泉は、約1300年前に開湯したとされる名湯。温泉街中心部にある雲仙地獄を散策すると、強烈な硫化水素の香りが漂い、地球の息吹を感じさせます。
また明治時代には外国人の避暑地として開発された経緯もあり、何処か欧州風の雰囲気も感じさせる温泉地です。
 
泉質は複数ありますが、主に硫化水素型の硫黄泉。多くの旅館・ホテルで立ち寄り湯が可能のほか、共同浴場や日帰り入浴施設もいくつかあり、多彩な選択肢が可能です。
 
「雲仙福田屋」の露天風呂
「雲仙福田屋」の露天風呂
 
泉質面で特におすすめしたいのが「雲仙福田屋」。泉質名は「酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ)-単純温泉(硫化水素型・硫酸鉄型)」。薄緑~白濁に変色するにごり湯で、香ばしい硫化水素の香りとレモンの様な酸味が特徴。硫黄泉がお好きな方には特におすすめです。
 
■日帰り入浴時間:12時~14時

関連タグ
この記事を読んだ方におすすめの関連記事
この記事を書いたライター
権丈 俊宏
権丈 俊宏

良質の温泉を求め、全国を旅すること20数年。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。

温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員

編集部おすすめの温泉・スパコラム
最新の温泉・スパコラム
エリア一覧
人気のタグ
TOPへもどる