【年間ランキング2023】ついに発表!
ニフティ温泉ニュース
人気エリア
東京
関東
神奈川
埼玉
北海道
大分
関西(近畿)
千葉
大阪
愛知
作成日:2023年12月07日

入湯税とはどんな税金?仕組みや金額について解説 全国

スーパー銭湯や温泉旅館を利用すると、料金の明細書に「入湯税」と書かれている場合があります。それを見て「お風呂に入るために税金を払うの?」と不思議に思った人は多いのではないでしょうか。

実は入湯税は観光地や温泉文化を守るため、とても大事な税金なのです。入湯税がどのように使われているのか。金額はいったいいくらなのか。気になる入湯税について解説します。

入湯税とは?

 入湯税とは?
  
「入湯税」とは、その名の通り「温泉を利用した場合に支払う税金」 のことです。
 
ここで言う「温泉」とは「鉱泉浴場」を指します。鉱泉浴場とは、一般的に「天然温泉」と呼ばれるミネラルを含んだ水を使った浴場を意味する言葉。観光地の温泉旅館やホテル、スーパー銭湯、健康ランドをイメージしていただけるといいでしょう。
 
お客さんから徴収した入湯税は施設の経営者が市町村に納める仕組みになっています。そのお金で温泉まわりの環境を整えたり、清潔さを保ったりしているのです。入湯税は、鉱泉浴場がある市町村にとって、とても貴重な財源となっています。 

入湯税はなぜ導入されたのか

 入湯税はなぜ導入されたのか
 

 入湯税は、いったいなぜ導入されたのでしょう。実は総務省が義務づけた入湯税には、大きく4つの使いみちがあるのです。
 
1.公衆浴場や、お風呂がある旅館・ホテルなど環境衛生施設を整備するため。
 
2.地下水が湧く場所の保護と管理をするため。また、そのための施設を整備するため。
 
3.消防署や消防装置の整備、ならびに消防活動に必要な予算として。
 
4.観光地へお客さんを招くための宣伝やイベントなどの費用、および観光スポットの整備に要する費用として。
 
入湯税は間接税として1950(昭和25)年に法律で定められ、1957(昭和32)年に目的税として施行されました。
※目的税…特定の目的のために課される税のこと
 
入湯税は、温泉施設だけではなく周辺にある公園や広場の清掃、メンテナンスなどの費用にも充てられています。すなわち入湯税は、訪れる人々がお風呂や観光をさらに楽しむために導入されたと言えるでしょう。
 

入湯税はいくらかかる?

 入湯税はいくらかかる?
 「入湯税」は1日で一人150円です。しかし、これはあくまで標準の税額。入湯税は地方税なので、実際の課税額は市町村ごとに自由に決めていいことになっています。たとえば、温泉地として有名な別府市では入湯税がなんと25円と破格に安く設定されているから驚きです。
※各条件により税額が設定されています。最新の情報は別府市HPをご確認ください。
 
宿泊するか、それとも日帰りなのかで税額が変化する場合もあります。1泊すれば入湯税は150円、日帰りの場合は150円よりも安価に抑えている旅館やホテルがあるのです。スーパー銭湯や健康ランドといった日帰りを前提としたレジャー施設の場合も、150円よりも安いケースがあります。
 
反対に宿泊と飲食の合計金額の高さにより税率がアップしたり、あるいは地域活性化などを理由に期間限定で税額を引き上げたりしている市町村もあります。入湯税の金額が気になる方は、市町村の公式HPなどで調べてみるといいでしょう。

入湯税が課税免除となる人

 
 入湯税が課税免除となる人

 
入湯税は、課税が免除される場合があります。以下がその対象です。
 
1. 12歳未満、及び12歳になって最初の3月31日までの間にある人。

2. 大学を除く、教育を目的とした旅行、部活動などの行事に参加する生徒と引率者、身体が不自由な生徒を 介護する人(旅行業者の添乗員や写真家、応援のために参加する保護者は課税免除にはなりません)。

3. 病気の療養を目的として継続的に入湯すると認められた場合。

4. 社宅や社員寮などと提携し、日々の暮らしの中で浴場を利用している場合。
 
以上は国内在住者だけではなく、外国人観光客にも適用されます。
 
課税の免除に関しても、入湯税の税率と同じく自治体によって個別の規定が設けられています。すべての市町村が上記の通りだとは限りません 。

温泉に入れば地域活性化につながる

 入湯税の仕組みや金額についてお話ししました。入湯税は誰しもが快適に、リラックスして温泉旅を楽しめるために必要な税金だったのです。すなわちあなたの温泉旅が、訪れた地方の活性化につながっているとも言えます。ほかほかな気持ちで温泉を楽しみたいですね。

この記事を読んだ方におすすめの関連記事
この記事を書いたライター
吉村智樹
吉村智樹

京都在住のライター/放送作家です。朝日放送のテレビ番組『LIFE 夢のカタチ』を構成しています。疲れが取れて心がおだやかになる素敵な温泉や湯処を訪ね、皆様へリアルな情報をお届けしてまいります。

編集部おすすめの温泉・スパコラム
最新の温泉・スパコラム
エリア一覧
人気のタグ
TOPへもどる