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投稿日:2022年12月23日
いわきの老舗湯治宿でツルツル冷鉱泉… (玉山温泉 藤屋旅館)
きくりんさん [入浴日: 2021年10月29日 / 1泊]
44.0点
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55.0点
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44.0点
いわきの老舗湯治宿でツルツル冷鉱泉
常磐自動車道のいわき四倉ICから、車でおよそ10分弱。いわき市四倉町の里山を流れる袖玉山川沿いに佇む、延亨元年(1744年)に創業した木造2階建の老舗旅館。橋を渡って門をくぐるアプローチも素敵です。平日に、一泊朝食付きで利用してみました。
玉山温泉は、玉屋・石屋・藤屋の3軒の湯宿しかない小さな温泉地。しかしその開湯は古く、平藩主の奥方が夢のお告げにより命じて掘らせたところ、霊泉が湧いて出たという云い伝えが残っています。
この日は、2階の「葵の間」に宿泊。角部屋12畳の純和室で、ぐるりと回り廊下で囲まれています。トイレ別の湯治客室ですが、テレビやエアコンも完備。ただし、部屋に鍵が付いていません。ちょっと心配になりましたが、この日は久しぶりの全館貸切状態でした。
浴衣に着替え、早速お風呂へ。玄関からだと、囲炉裏のある帳場横の廊下を奥へと進み左折して、階段のところを右折すると男女別の大浴場があります。この時は、奥の女湯を貸切で利用させていただきました。
コインレス鍵付ロッカー並ぶ脱衣場には、ドライヤーなし(コロナ対策で、必要な人はフロントに声かけを)。浴室に入ると、左側に3人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、家庭用のものです。
窓際に4人サイズのタイル張り石枠内湯があり、無色透明の泉質名が付かないアルカリ性単純冷鉱泉(源泉名: 空欄)が満ちています。泉温18.0℃を加温あり・加水なしで、41℃位で供給。PH10.0で、肌がかなりツルツルする浴感です。循環・消毒もおそらくありですが、塩素臭は気になりません。湯口の湯を口に含むも、無臭でまろやかな味。まったりしていたら、少し泡付きも見られました。
露天風呂はありませんが、坪庭の景色を眺めつつ、独泉でのんびりと湯浴みを楽しめました。就寝前と翌朝も、ツルツルのアルカリ泉を満喫。湯上がりに隣の男湯ものぞいてみましたが、女湯と左右対象で同じ造りでした。
翌朝の朝食は、1階の食事処で。鮭の南蛮漬主菜の和定食。しめじと三つ葉の玉子とじ・蕨の煮物・しらすおろし・温泉玉子・漬物とご飯に味噌汁、デザートに柿が出て、お腹いっぱいになりました。
なんだか親戚の家に遊びに来たような、どこか懐かしい雰囲気。最後まで宿の女将さんにお見送りしていただいて、また来てみようかなと思える素朴な宿でした。
主な成分: ナトリウムイオン96.7mg、カルシウムイオン0.5mg、フッ化物イオン0.5mg、塩素イオン7.2mg、水酸イオン1.7mg、硫酸イオン27.8mg、炭酸水素イオン100.7mg、炭酸イオン64.6mg、ヒドロメタケイ酸イオン36.6mg、メタホウ酸イオン0.8mg、成分総計0.3380g
※なお、平成16年の分析書だったので間もなく更新かも知れません。19人が参考にしています
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