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ガイドブックなどにもあまり載ることがなく、雑誌やテレビの取材を受けることもない、無名の温泉ながら、すばらしいお湯が湧く温泉です。R148沿い、道の駅小谷のすぐ北にある一軒宿で、うっかりすると見落としてしまいます。外見は普通の民家と見分けがつきません。「島温泉」という看板がかがげられていますので、温泉宿とわかる程度です。家族経営らしく、事前に確認しておかないと、宿の方がおられないこともあります。私たちも、「お昼には出かける」とおっしゃられていた午前中に無理をお願いして入浴しました。
お風呂は、普通の家のお風呂をお借りするという雰囲気です。タイル張りの小さな湯船が一つだけある、質素な浴室です。そのお風呂に夏場は蛇口から源泉が常に注がれています。見た目は溢れていませんので、放流式ではないように思われますが、サイフォン方式で排湯していて、循環はさせていません。冬場は温泉ではない熱湯を足すようになっているようです。
お湯はほぼ無色透明で、ほとんど臭いはありません。口に含むと炭酸泉特有の刺激と金気味とともにほのかに甘みのある鹽味を感じます。肌触りが非常によく、いつまでも入っていたくなります。温めの湯がお好きな方にはたまらない温泉ではないでしょうか。
これほどいいお湯なのに、ほとんど知られることなく、訪れる人、泊まる人は多くないと思われます。どうか末永くこの温泉が続きますようにと願いながら宿を後にしました。3人が参考にしています