今回訪問した「つくば温泉 喜楽里 別邸」は、つくばエクスプレス「研究学園駅」南口から徒歩15分。つくば市のコミュニティバス「つくバス谷田部シャトル」を使えば｢大境バス停｣から徒歩3分。

つくば市内からはもちろんのこと、秋葉原からも50分程度でアクセスできると聞くと、意外と首都圏から日帰りでお出かけするにもいいんじゃないかと思う距離。

もちろん駐車場は250台以上とたっぷり、マイカーで来ても安心です。2018年オープンなので館内に古さを感じる部分はなく、全体としてとても綺麗です。

市街地にありながらも、この緑豊かな環境。さらに駐車場の一角にはなんと古墳!?もしかしてここってパワースポットだったりしませんか？

• 

  まるでヒノキの林の中に建っているようです。

• 

  敷地内の古墳は西大橋塚山古墳といって、古墳時代に作られた地域の有力者の円墳なのだそう。

• 

  エントランスは高級感を感じる作りです。正面に描かれたシルエットはつくばのシンボル筑波山。

それでは早速入館してみましょう。

こちらの施設の大きな特徴の一つは、入館手続きを全て機械で行えるところです。衛生面での安心感も高いし、自分のペースで行動できるので気楽です。もちろん困った時にはすぐにスタッフが相談に乗ってくれます。

入館して最初にすることは下駄箱に靴を入れて鍵を抜き取ること。この鍵の付いたリストバンドが館内ではお財布代わりに。精算は退館時なので、それまでなくさないようしっかりと腕にはめておいてください。

• 

  下駄箱の鍵付きリストバンドが重要。

• 

  最初の自動改札みたいなゲートも下駄箱のリストバンドでピッ！

• 

  古民家のような天井の梁が印象的な館内。タオル、バスタオルのレンタルは入館料金に含まれます。これは便利！

• 

  入ってすぐの表示。右が「プルガマ＆岩盤浴 温熱房」利用ルート、左が入館のみ（「プルガマ＆岩盤浴 温熱房」を利用しない）ルートです。

• 

  私は「プルガマ＆岩盤浴 温熱房」を体験してみたいので、右に進みました。

• 

  「プルガマ＆岩盤浴 温熱房」を利用する人は「岩盤浴着レンタル受付」のドアにリストバンドをピッ！

• 

  モニターでサイズを選ぶと自動でドアが開き、岩盤浴セットの入ったバッグが受け取れます。写真はMサイズとLサイズの岩盤浴着を並べてみたところです。

• 

  館内の壁には華やかな装飾も。

「プルガマ＆岩盤浴 温熱房」の入口ゲートもリストバンドでピッでOK。何度でも出入りできます。

ゲートの中にはプルガマ（火釜）を中心に据えた多彩な岩盤浴と、温熱房専用のお休み処、テラスなどがあります。

• 

  こちらが「プルガマ＆岩盤浴 温熱房」。

• 

  ここでもゲートをピッです。

岩盤浴を利用するその前に！

なんとペットボトルクーラーがありました。これを使えば岩盤浴後に冷えた飲み物が飲める！飲みかけのペットボトルも冷やしておける。かゆい所に手が届くサービスです。

• 

  ペットボトルクーラー

• 

  鍵が付いているので他の人のペットボトルと間違えることなく安心です。

中に入って思わず目を見張りました。立体的な作りの岩盤浴ルームです。

中央にあるのがプルガマ。オートロウリュウではこれを熱して室内を温めるので、通常の岩盤浴と違って床の岩盤以外からも放射熱がじわぁっと。

• 

  左側に並んだトンネルみたいな岩盤浴が気になってしかたない私。

オートロウリュウのスケジュールは1時間に1回（毎時00分）、時間になるとプルガマから高温の蒸気が上がります。こ、これは効く！

• 

  時間になるとプルガマから熱された蒸気が上がり室内の温度も上昇！

• 

  使われている岩盤は「麦飯石」「薬宝玉石（鳳緑）」「ブラックゲルマ」「トルマリン」など。またプルガマからの距離によって温度が変わるので、好みの熱さのスペースを選んで横になることができます。

• 

  階段を上がった所にはリラックススペースの岩盤浴。熱い空気は上に登ってくるので、温度高めを希望するならオススメはここ！

そしてそしてトンネルみたいな奇妙な形の岩盤浴が気になりませんか？実はこちらは「蜂巣洞（はちのすどう）」と言うんですね。おひとり様サイズは実際に中に入ってみると妙に落ち着く。周りに邪魔されず集中して一人で籠りたい方にぴったりかもしれません。

• 

  「蜂巣洞（はちのすどう）」はブラックシリカと岩塩の2種類が用意されています。

• 

  洞窟の中みたい。誰にもじゃまされないプライベート感が面白い。

• 

  こちらは女性専用の「塩温洞（えんおんどう）」。岩塩を使った岩盤浴で、皮膚の老化を防ぐ働きが期待できちゃいます。

• 

  雪だるまが可愛い「涼冷洞（りょうれいどう）」でクールダウン。温冷交互浴で新陳代謝を活発に。スッキリしますよ！

岩盤浴後は温熱房のお休み処で一休み。

マンガ約2,000冊が備わっていて、昭和レトロマンガコーナーや小説もあります。2,000冊じゃ目当てのマンガが無いかもと心配しなくても大丈夫。館内のフリーWi-Fiから手持ちのスマホやタブレットで、別途約20,000冊のマンガと約300誌の雑誌の電子書籍も読み放題に！

• 

  コミックスコーナーはスーパー銭湯のお楽しみの一つ。

• 

  じっくり小説を読むのもありですぞ。

• 

  仮眠もとれるリクライニングチェア。

• 

  リクライニングチェアにはドリンクホルダーとUSBの電源口も。スマホでマンガを読みすぎて充電が～という心配も不要です。

• 

  こちらは季節に合わせた温度設定を行っているリラックスルーム。

• 

  背もたれの部分をパタンと倒すこともできます。

温熱房には素敵なテラスが付いています。写真映えしそうなカラフルなソファーやパラソルは、リゾート気分満載です。

ここでただ力を抜いて寛ぐのもいいけれど……

いったん「温熱房」の外に出て、「ここちカフェ」でドリンクや軽食を買ってきてくつろぐのもあり。

「ここちカフェ」の商品は、カフェ前のスペースだけでなく、「温熱房」のお休み処やテラスでも飲食できるんです。

• 

  スムージー、クレミアのソフトクリーム、ナンピザ、ワッフル、フレンチトーストなどがあります。

• 

  ここでリゾート気分で飲食したい！

• 

  パイナップル、バナナ、マンゴーの入った「イエロー麹スムージー」と「ナンピザ」で空いた小腹も大満足。

インターバルが終わったところでお風呂へ向かいます。脱衣所はピカピカで、女性のみですがグレードの高いドライヤーも設置されています（男性のみなさまごめんなさい）。

内湯の最初の印象は、「高濃度炭酸泉」が広い！これに尽きます。

炭酸泉、プチプチと泡に包まれて気持ちいいですよね。私も大好き。それだけに混むことも多いのですが、これくらい浴槽が広いとゆったりできて嬉しいです。高濃度炭酸泉は血管を拡張することで血行を良くし疲労回復にも役立ちます。

• 

  窓が広く明るい印象の内湯。

• 

  洗い場は仕切りがあって隣の人のシャワーの影響を受けにくい作り。

• 

  実はドライヤーだけでなく、シャンプー、ボディーソープ類も女性のみ全部で4種類設置されているのです。気になるシャンプーが試せますね。

• 

  惜しみなく広々とした高濃度炭酸泉。37度程度のぬるめ設定で、たっぷり炭酸の泡が溶け込んでいます。

• 

  入っているとこんな風に泡でシュワシュワに！

• 

  ジェットバス、マッサージバス、電気風呂もあります。電気風呂は強弱をつけてマッサージしてくれるタイプ。けっこうビリビリきます。

• 

  こちらは男湯の内湯。女湯とは左右対称です。

サウナのオートロウリュウはなんと30分ごと！せっかくなのでその時間に合わせて入ってみました。

時間になるとジュワーッとサウナストーンに水が掛かり熱波が襲ってきます。前方だけでなく、天井に設置された通気口からもジリジリジリっと強烈な熱さが肌に降りかかってきました。いやはやヤバいほどに効きます。かなり熱かったので私は途中でギブアップしてしまいました。

• 

  30分単位なので、タイミングを合わせやすい。

• 

  オートロウリュウの時間はここから熱い蒸気が！

• 

  窓の外も見えて快適なサウナです。

• 

  水風呂は階段状になっていて、冷たいのが苦手な人でも利用しやすい。そして水風呂の横にぬるめの掛け湯があるのが秀逸です。冷たすぎないのでサウナの時だけでなく、お風呂で温まって軽く冷ましたい時にもお役立ち！

露天風呂はまさに森林浴しながら入浴できます。ヒノキの木々に囲まれたお風呂で、なんと「つくば温泉 喜楽里 別邸」ができる前からここに生えていた木々をそのまま露天風呂に残しているのだとか。

言われてみればこんなに立派な木を後から植えることはできないですものね。

そして露天風呂の二つの浴槽には自家源泉の天然温泉がたっぷり注がれています。泉質は保温保湿に優れたナトリウム―塩化物温泉です。

浴槽は上の湯と下の湯に分かれていて、上の湯は加温掛け流し、加水も循環も塩素消毒もしていません。つくば市の街中でこんなに上質な掛け流し温泉に入れるとは正直驚きました。鮮度感もあってとてもいいお湯ですよ。

• 

  上の湯は源泉掛け流し、下の湯は広々としてゆったり楽しめます。熱い季節は下の湯がぬる湯になります。

• 

  ととのいいすもあるので、サウナの仕上げにも。

露天風呂には寝ころび湯もあり、女性のみですがここでクレイパックができます。パックが乾くまで寝ころび湯で寝ころんで待っていればいいなんて合理的で素敵！

ちなみに寝ころび湯や内湯のお風呂には天然水（井水）が使われています。

• 

  屋根がついて安心の寝ころび湯。

• 

  このクレイパックを使ってすべすべ美顔に。

男湯の方の露天風呂は開放感があり、よりダイナミックな雰囲気です。見上げるとヒノキの梢が高い位置に。そのまんま森の中で入浴している気分にひたれますよ！

• 

  こちらは男湯の露天風呂。

岩盤浴やお風呂を体験してお腹が空いたら館内の「ごはん家 風玄（ふくろ）」へ。

なんとこちらは竈（かまど）でご飯を炊いているんです。それに使っている食材も地産地消にこだわっているとか。楽しみすぎるではありませんか。

• 

  入口に大きな竈が2つ。飾りではなく実際にこれを使ってご飯を炊いています。

• 

  家族連れやグループ向けの対面席だけでなく、おひとりさまに使いやすい窓を向いた席などもあります。

自慢の食材の一つは美明豚（びめいとん）。茨城県のブランド豚で、うま味成分が豊富です。実際に食べてみると脂に甘味があるのにしつこくない、びっくりするほど美味しい豚肉です。

• 

  「自家製 美明豚（びめいとん）シュウマイ」
  写真ではわからないと思いますが大きい！肉汁溢れる美味しさで食べ応えもあります。

• 

  「美明豚とたっぷり野菜せいろ蒸し」

• 

  お肉が柔らかくて甘い！それに蒸してあるのでヘルシーです。

親子丼に使用している海藻卵も茨城県産。竈炊きのご飯とあわせたシンプルな卵かけご飯で食べるのもオススメだそう。また、鶏肉のつくば鶏はまさにつくばの地元産と言えますね。

• 

  「つくば鶏と海藻卵の親子丼」

• 

  卵の色が濃いのに驚き！鶏肉も卵も味が濃厚です。

焼き鯖の鯖は茨城県神栖市の越田商店の鯖を使っています。「もの凄い鯖」と評判の鯖はびっくりするほど脂が乗っていて、思わず美味しさで目がまん丸くなるほど！

鯖を見る目が変わります。この美味しさはぜひ現地で味わってみてください。

• 

  「越田の焼き鯖御膳」

• 

  脂のりのりで旨味たっぷりの極上鯖。まったくくさみもなく、ご飯がどんどん進んじゃう焼き鯖です。

ご飯の後はリラックスできるエリアをご紹介しましょう。お休み処には、ごろりと横になれるカウチソファやフルフラットに背もたれを倒せるリクライニングチェアが。なお女性専用エリアもあります。

もちろんカウチソファにもリクライニングチェアにもドリンクホルダーと USBチャージャーが備え付け。充電しながら仮眠もできちゃいます。

また談話室にはUSBチャージャーだけでなくコンセントもあるのです。最近はここでリモートワークされる方も増えているそう。疲れたら温泉や岩盤浴が利用できるのでお仕事もはかどりそうですね！

• 

  さりげない隣との仕切りが嬉しいカウチソファ。

• 

  女性専用もあるリクライニングチェア。女性専用はフェイスガード付きなのでうっかり大口を開けて寝ていても大丈夫？

最後に、もしかしたら入館料が平日でも1,000円を超えるのは少し高めに感じるかもしれませんが、タオル・バスタオルのレンタルが込みであること、岩盤浴が＋300円（土日特定日は＋350円）と格安なので、岩盤浴込みで考えるとむしろお得なことをお伝えしたいと思います。リピーターになるなら回数券もぜひご検討ください。

ということで、「つくば温泉 喜楽里 別邸」のおすすめポイントをまとめますと、

・ハイクラス感のあるスーパー銭湯
・ヒノキの木々に囲まれて気分爽快
・温熱房のプルガマは好みの温度で体験できる、おひとり様用の蜂巣洞が面白い
・露天風呂の温泉が源泉掛け流し、内湯の炭酸泉が広い
・茨城の食材を使った食事がとても美味しい

全体として街中にあるのにリゾート感が楽しめる大人向けのスーパー銭湯でした。休日の一日リフレッシュにいかがでしょうか。

• 

  リモートワークにも使える談話室。

• 

  談話室はコンセントも完備です。