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投稿日:2022年11月3日
湯岐温泉の稀少な足元湧出の共同浴場… (湯岐温泉 岩風呂)
きくりんさん [入浴日: 2021年10月27日 / 5時間以内]
55.0点
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湯岐温泉の稀少な足元湧出の共同浴場
開湯は天文3年(1534年)で、古くから「中風の湯」として親しまれる湯岐温泉。阿武隈山地の南麓に位置し、標高500mという山間の花崗岩の割れ目から湧出しています。その湯岐温泉で山形屋旅館が管理する、全国的にも珍しい足元湧出の共同浴場。山形屋旅館に泊まったので、平日の午後と翌朝利用してみました。
女性専用タイムもありますが、それ以外は基本的に混浴です。日帰り入浴の場合は、山形屋旅館で入浴料を支払いますが、山形屋旅館の宿泊客は一晩中入れます。
棚にプラ籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。カーテンの奥に、狭いですが女性専用の脱衣場もあります。浴室に入ると、手前に1人分のシャワーがある洗い場。アメニティは、一般的なものです。
窓際に6人サイズの岩風呂があり、無色透明の単純温泉(源泉名: 湯岐温泉 山形屋[混合泉])が、源泉かけ流しにされています。泉温39.3℃を加水・加温せず、40℃弱位で供給。PH9.6で、肌がツルツルする浴感です。循環・消毒もなし。足元湧出で、岩の裂け目から、時々プクプクと気泡が浮かび上がります。まったりしていたら、すごい泡付きも見られました。
手前に「上がり湯」として、2人サイズの外タイル張り石枠浴槽があり、こちらも加温なしで源泉かけ流し。湯温は41℃弱位で、岩風呂より小さいので、湯温が少し高くなるのかな?などと考えつつ、夕食前や就寝前と翌朝の朝食後もタイミングよく貸切状態で良泉を楽しめました。
帰ってから、詳しく山形屋旅館の公式HPを見てみると、純温泉協会のリンクが貼られており、浴槽毎の源泉や湯使いが出ていました。
それによると、大きな足元湧出の岩風呂は自然湧出泉(足元湧出)+掘削自噴泉で、足元湧出泉だけでは湯温が低いため、掘削自噴泉を加えた混合泉なのだとか。一方で、上がり湯の小さな浴槽は掘削自噴泉のみのため、加温無しなのに湯温が高いようです。
日帰り入浴で楽しむのももちろんアリですが、やはり山形屋旅館に泊まってじっくりとぬる湯の名湯を堪能すべきだなと思いました。
ちなみに、分析書が2枚掲示されており、湧出地の住所から下記のように思われます。
〈源泉名: 湯岐温泉 山形屋旅館〉おそらくこちらが足元湧出泉
泉温38.7℃ PH9.6
主な成分: ナトリウムイオン41.3mg、カルシウムイオン1.3mg、鉄(II)イオン0.1mg、フッ化物イオン1.0mg、塩素イオン5.0mg、水酸イオン0.7mg、硫酸イオン12.0mg、炭酸水素イオン24.5mg、炭酸イオン33.1mg、メタホウ酸イオン0.5mg、メタケイ酸54.9mg、成分総計0.1751g
※なお、平成17年の分析書だったので参考までに。
〈源泉名: 湯岐温泉 山形屋[混合泉]〉おそらく足元湧出泉+掘削自噴泉
泉温39.3℃ PH9.6
主な成分: ナトリウムイオン41.7mg、カルシウムイオン1.2mg、アルミニウムイオン0.1mg、フッ化物イオン0.9mg、塩素イオン4.4mg、水酸化物イオン0.7mg、硫酸イオン11.4mg、炭酸水素イオン22.0mg、炭酸イオン34.3mg、メタホウ酸イオン0.4mg、メタケイ酸55.1mg、成分総計0.1730g
また、掘削自噴泉だけの分析書は見当たりませんでした。18人が参考にしています