最終更新日:2025年01月22日
四万温泉「中生館」宿泊レポート!温泉地最奥の秘境で極上美人湯を満喫【群馬】 群馬
四万温泉(群馬県中之条町)は、古くから関東地方を代表する名湯の一つ。その名は四万の湯が『四万(よんまん)の病を癒す霊泉』であるとする伝説に由来し、現代においても多くの観光客で賑わう人気温泉地です。
「中生館」は四万温泉最奥に位置し、秘境感漂う老舗宿。泉質の良さ(特に美人湯効果)に定評があり、知る人ぞ知る穴場的存在です。今回は筆者自ら宿泊し、自慢の温泉をはじめ食事・客室・共有スペースなど、宿の全貌を徹底紹介します。
「中生館」は四万温泉最奥に位置し、秘境感漂う老舗宿。泉質の良さ(特に美人湯効果)に定評があり、知る人ぞ知る穴場的存在です。今回は筆者自ら宿泊し、自慢の温泉をはじめ食事・客室・共有スペースなど、宿の全貌を徹底紹介します。
「中生館」とは?
四万(しま)温泉は、群馬県北西部に位置する名湯。草津・伊香保・水上と並び、温泉大国である群馬県の四大温泉地と呼ばれています。
中生館の外観
「中生館」は下流側にある温泉街とはうって変わり、温泉地最奥(日向見地区)にある秘境感漂う老舗宿。四万温泉発祥の湯と呼ばれる「御夢想の湯」を訪れる湯治客に蕎麦を振る舞ったことが始まりで、その後に温泉療養を目的とした湯治宿として開業しました。
中生館のエントランス
また近年改装され、一人旅をメインとした湯宿に変貌。現在では湯治客のみならず、温泉ファンや観光客をはじめ、より多彩なニーズに対応しています。
「中生館」の全浴室を一挙紹介!
中生館では、混浴内湯・混浴露天風呂・女性専用内湯、そして冬季は閉鎖される期間限定の混浴露天風呂があります。全ての浴室で加水・加温・消毒無しの源泉100%かけ流しを実現。コアな温泉ファンから密かに注目されています。
湯口の竹筒を抜いたり刺したりして湯量を変化させることにより、温度を調整。
泉質名は「カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉」。硫酸塩泉は、血行促進や肌の蘇生・保湿効果に優れる泉質。中生館の場合もその例にもれず、浴後は驚くほど肌がしっとりと潤い、典型的な保湿系美人湯として注目すべきでしょう。
また、よく温まる泉質でもあり、無色透明ですが見た目以上に濃厚な湯。やや短めの入浴を心掛けた方が無難でしょう。
以下、中生館の全浴室をご紹介します!
薬師の湯
薬師の湯。窓から差し込む木漏れ日が爽やかな浴室です。
混浴の内湯。初代館主が日向見川の石を集めて作り上げ、独特の風情ある浴室です。湯口の竹筒を抜き差しすることにより、60度以上ある高温源泉の湯量を調整。至ってシンプルな方法ですが、加水することなく絶妙の塩梅の湯温に調整されています。
月見の湯
月見の湯。シャワー&ソープ類も完備
混浴の露天風呂。薬師の湯とつながっており、夜は文字通り月見をしながらゆったりと入浴を楽しめます。
※薬師の湯と月見の湯は、19時~21時まで女性専用浴室になります。
槙の湯
槙の湯。鮮度抜群の美人湯を満喫できます。
女性専用の内湯。中生館では最も小さな湯船ですが、湯の入れ替わりが早いせいか鮮度抜群のお湯を楽しめます。
※槙の湯は、19時~21時まで男性専用浴室になります。
かじかの湯
期間限定の混浴露天風呂(冬季は閉鎖)。歩道専用の橋を渡って、宿の対岸にあります。湯船の底から源泉が自然湧出する足元湧出温泉であり、温泉ファンに注目される露天風呂です。清流が眼前に迫り、川のせせらぎを感じながら優雅な入浴を楽しめます。
かじかの湯の足元湧出温泉。眼前に清流が迫っています。
お湯は、中生館でも特に上質さを感じるもの。キシキシとした硬質感ある肌触りですが、それがまるで毛穴に食い込むかのように肌へ馴染みます。同時に全身を包み込むような特有のまろやかさも感じさせ、関東屈指の極上美人湯の一つと言っても決して過言無いでしょう。
湯船の底の岩盤の隙間から、時折プクプクと源泉が自然湧出します。
湯船は2つあり、片方は足元湧出温泉。もう一つは足元湧出では無いですが、体温弱程のぬるめの温度設定。温度差のある湯船を交互浴できるのも見逃せない点です。
上画像の手前の湯船がぬる湯。交互浴がおすすめ
※かじかの湯は、19時~21時まで女性専用浴室になります。
※かじかの湯の入浴期間は状況によって変化するので、宿へ直接お問い合わせください。
客室と共有スペースはどんな感じ?
客室
記事最初の方でも申しましたが、中生館は一人泊メインの宿。最近は一人泊不可の温泉宿も多く、そういった意味で大変貴重な存在です。
シングルルーム「森の部屋」
筆者自身も今回は一人泊であり、「森の部屋」と呼ばれるモダンな和室を予約。シングルルームですが一人では十分な広さがあり、床は畳敷きなので気兼ねすることなくゆったりと寛げました。
※トイレ・洗面は共用になります。
窓側に広く取られた机
また、窓側には広く取られた机があり、ワーキングにもピッタリ。現代のニーズに上手く対応している点も見逃せません。
オーソドックスな和室である「山の部屋」。画像提供:中生館
一方で、湯治宿時代を彷彿させるオーソドックスな和室も有ります。「山の部屋」と呼ばれる客室では、5名まで宿泊可能。家族やグループでの宿泊におすすめです。
共有スペース
ラウンジ
中生館では共有スペースも充実。中生館では大きなラウンジがあり、そこでくつろいだりしたり、食事をとることも可能です。また現代風の内装に改装され、湯治客だけでなく若い人にも受け入れられやすい雰囲気である点も特筆すべきでしょう。
飲料水やお茶は無料でいただけます。
また、飲料水やお茶は無料で頂け(コーヒーなど一部は有料)、共用の電子レンジや冷蔵庫も完備。長期滞在にも適しています。
漫画スペース&ドリンクコーナー
また漫画スペースもあり、客室に持ち込んで読むことも可能。ソフトドリンクやアルコールは自主申告制で、チェックアウト時に清算します。
気になる食事は?
中生館では、食事も楽しみの一つ。
筆者は「里山田舎会席料理」という夕食プラン&朝食をセレクト。今回は客室でいただきました。
※共有のラウンジで食事をいただくことも可能です。
「里山田舎会席料理」の一部
料理内容は季節によって異なります。全体的には旬の山の幸メインで、いわゆる豪勢な会席料理とは異なりますが脂っこいものが少なく、体の中から健康になれる様な料理です。
旬の野菜やキノコを使用した煮物。味がしっかりとしみ込んでいます。
鯉の洗いと刺身こんにゃく。酢味噌を付けていただきます。
野菜の天ぷら。衣がサクッと揚がっています。
シラウオを使った珍しい鍋。お好みで生卵をトッピング。
一方で朝食は、奇をてらったところが無いオーソドックスな和食。米がふんわりと炊き上がっており、筆者はお櫃のご飯をついつい全部食べてしまいました(笑)
朝食。ふんわりと炊き上がった米が美味!
四万温泉「中生館」は、どんなに人におすすめ?
以上、中生館の宿泊レポートをご紹介させてきました。一日一組限定で日帰り入浴も可能な宿ですが、その魅力を十全に満喫するならば、やはり宿泊がベスト。
最後になりますが、「中生館」は以下のような方におすすめです。
・泉質重視。特に保湿系美人湯がお好みの方。
・一人泊歓迎の宿をお探しの方。
・湯治宿でも綺麗じゃないとイヤという方。
・賑やかさよりも静かに温泉を楽しみたい方。
・豪勢な会席料理よりも旬の食材を使った郷土料理がお好みの方。
・アクセスを重視されたい方。※東京から一泊二日も可能です。
ぜひ参考にされて下さい!
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