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最終更新日:2024年07月10日

無色透明の温泉20選! 温泉通に絶賛されるMT湯を厳選してご紹介【全国版】 全国

日本国内には27,000ヶ所以上もの天然温泉が湧出し、お湯の個性も様々。一般的にはにごり湯の人気が高い傾向ですが、実は無色透明の名湯や極上湯も全国には沢山存在します。

温泉通が“MT”と呼び、絶賛されることも多い無色透明の温泉。今回は、無色透明の温泉の特色や選ばれる理由を詳細解説。併せて筆者が過去入浴した中から、日本全国の無色透明の温泉を20施設厳選してご紹介。王道の名湯から穴場の極上湯まで幅広くセレクトしました!

温泉通が無色透明(MT)の温泉を選ぶ理由とは?

 皆さん、温泉と言えばどんなシーンを思い浮かべますか? 九州で生まれ育った筆者なら、例えば別府温泉の地獄めぐり(大分県)をイメージします。別府温泉では、青・赤・灰色など様々な色を放つ源泉地帯が観光用として整備されています。
 
海地獄
国指定名勝でもある「海地獄」(大分県)
 
東日本なら、例えば乳頭温泉郷鶴の湯温泉(秋田県)や白骨温泉(長野県)などの乳白色の硫黄泉を連想する方も多いでしょう。
 

温泉は鮮度が重要

 しかし、これらの温泉のほとんどは地中から湧出した時点では無色透明なのです。源泉が空気に触れて酸化することによって様々な色に変化します。
※モール泉など一部の泉質は、源泉湧出時から色が付いているケースもあります。
 
白船荘 新宅旅館
白骨温泉「白船荘 新宅旅館」(長野県)の飲泉場。源泉湧出時は透明です。
 
温泉通は一般的に、お湯の鮮度を重要視します。食に例えると、生ビールや刺身は時間の経過とともに味や風味が劣化。温泉も同様で、温泉通は少しでも鮮度の高いもの(地中からの源泉湧出時に極力近い状態)を求めます。筆者の場合、にごり湯が濁る前の透明な状態の湯に入れたら、大変嬉しく感じてしまいます(笑)
 

温泉には多様なバリエーションがある

 一方で、時間が経過しても無色透明のままの温泉もあります。とはいえ、ほとんどの温泉には香りや味・肌触りなど少なからず個性があり、“全く同じ温泉は二つと無い”と言われるのはそのためです。
 
奥津荘
奥津温泉「奥津荘」(岡山県)の足元湧出温泉

にごり湯の場合、お湯の色や湯船に付着する析出物を見て、泉質をある程度予測することは可能です。しかし無色透明の温泉は、実際に入浴してみないとどんな温泉か分かりません。

温泉は様々な成分が交じり合う影響で多様なバリエーションがあり、突き詰めると大変奥の深い世界。温泉の色だけでは分からない部分も多々あり、結果として温泉ファンに湯めぐりの意欲を増進させてくれます。
 
これらの理由から、一部のコアな温泉通は無色透明(MT)の温泉を好んで選びます。

MTMMって何?

 一方で、温泉通がよく使う言葉として“MTMM”という温泉があります。これは無色透明無味無臭の略。古くからの名湯には、MTMMの温泉も沢山あります。
 
鶴霊泉
古湯温泉「鶴霊泉」(佐賀県)。飲泉も可能なMTMMの名湯です。

また、“温泉を五感で楽しもう”、と温泉通がよく語ります。
※五感とは、視・聴・嗅(きゅう)・味・触の5つの感覚。

MTMMとは視覚・味覚・嗅覚のみ表現した言葉で、触角と聴覚については含まれていません。特に触覚(温泉入浴においては肌触りや体の温まり方など)は非常に重要な要素であり、MTMMだから温泉の質が低いとは決して言い切れません

東日本の無色透明の温泉10選

北湯沢温泉 澤の宿 錦泉閣 / 北海道伊達市

北湯沢温泉は清流に沿って大ホテルから小規模旅館が点在し、水と森が豊かな温泉地。その中の「澤の宿 錦泉閣」は2022年7月にリニューアルオープンした老舗宿で、全ての浴室を貸切で利用する点が特徴です.
※事前予約制で日帰り入浴も可能です。
 
北湯沢温泉 澤の宿 錦泉閣 / 北海道伊達市
貸切大露天風呂
 
男女別の内湯もありますが、最大の魅力が大露天風呂でしょう。巨大な湯船ですが、豊富な湯量の自家源泉を加水加温消毒一切無しの100%かけ流しで提供。清流と一体化したかのような野趣溢れる湯浴みを体験できます。

泉質名は「アルカリ性単純温泉」。癖が無くサラサラとした肌触りが秀逸で、穴場の極上湯と言っても決して過言では無いでしょう。
 

大沢温泉 / 岩手県花巻市

大沢温泉は、北東北を代表する名湯の一つ。一軒宿ですが、「山水閣」「菊水館」「湯治屋」と3つに分かれ、ラグジュアリーから自炊可能な湯治まで幅広くセレクトできます。
 
大沢温泉 / 岩手県花巻市
混浴露天風呂「大沢の湯」
 
大規模な一軒宿だけあって沢山の浴室がありますが、外せないのが混浴露天風呂である「大沢の湯」。北東北ならではの四季折々の自然を感じながら贅沢な湯浴みを満喫できます。

泉質名は「アルカリ性単純温泉」。癖の無い柔らかなお湯は風情とピッタリで、東日本屈指の混浴露天風呂の一つと言えるでしょう。
※女性専用時間の設定有り。


赤倉温泉 湯守の宿 三之亟 / 山形県最上町

赤倉温泉は、県北部に位置する古湯。数軒の旅館が狭い範囲に点在し、ひっそりと佇んでいます。「湯守の宿 三之亟(さんのじょう)」は、この地を代表する湯宿です。
 
赤倉温泉 湯守の宿 三之亟 / 山形県最上町
混浴の岩風呂
 
「湯守の宿 三之亟」の名物は、混浴の岩風呂でしょう。湯船の底はマーブル模様の天然岩盤に覆われ、その隙間から源泉が自噴する足元湧出温泉です。
※温度調整のための加水有り。

泉質名は「カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉」。ややキシキシとした硬めの肌触りですが、浴後はしっとりと肌が潤います。教科書の様な正統派の硫酸塩泉と言えるでしょう。
 

早稲沢温泉 森山荘 / 福島県北塩原村

早稲沢温泉は、観光名所でもある桧原湖(ひばらこ)の北端付近にある温泉地。数軒の民宿やペンションが点在し、「森山荘」は和風ペンションと名乗る湯宿です。

 早稲沢温泉 森山荘 / 福島県北塩原村
離れの露天風呂
 
森川荘の名物が、宿とは離れた場所にある露天風呂。手作り感たっぷりの素朴な湯小屋で、長閑な雰囲気に癒されます。

泉質名は「カルシウム-硫酸塩泉」。キリっと引き締まったフレッシュなお湯は爽快感抜群。一般的には有名では無いですが、典型的なMT芒硝(硫酸塩泉)を堪能できます。
 

微温湯温泉 旅館二階堂 / 福島県福島市

微温湯(ぬる湯)温泉「旅館二階堂」は、福島市の山奥にある秘湯の一軒宿。標高920mと高地にあるため、冬季休業する半年営業の宿です。
 
微温湯温泉 旅館二階堂 / 福島県福島市
写真手前が非加熱源泉のぬる湯。奥のポリバスは非温泉を沸かした温まり湯
 
浴室は、男女別の内湯があるのみ。泉質名は「酸性-含鉄(Ⅱ、Ⅲ)-アルミニウム-硫酸塩泉」。典型的な明礬泉なので時間が経過すると濁る可能性も有りそうですが、湯量が豊富なせいか透き通った無色透明のお湯です。
 
約32度の源泉を非加熱で大量にかけ流している点が特徴で、ポリバスの沸かし湯(非温泉)と交互に入浴することにより、心身をリフレッシュし新陳代謝を高める効果が期待できます。
 

四万温泉 四万たむら / 群馬県中之条町

四万温泉は“日本三大胃腸病の湯”といわれ、関東地方を代表する名湯の一つ。「四万たむら」は、この地を代表する湯宿の一つです。
 
四万温泉 四万たむら / 群馬県中之条町
露天風呂「森のこだま」
 
四万たむらでは7つの浴室があり、館内だけでも湯めぐりを楽しめる点が魅力。中でも外せないのが露天風呂「森のこだま」。四季折々の森の情景と川のせせらぎを感じながら、マイナスイオンを満喫できる屋根付き露天風呂です。
 
泉質名は「ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉」。食塩と芒硝成分が拮抗した泉質で、浴後は肌しっとり&ポカポカ感が持続。お湯と風情双方を楽しめる点が魅力です。
 

駒の湯温泉 駒の湯山荘 / 新潟県魚沼市

駒の湯温泉「駒の湯山荘」は、電気も通らない山奥にあるランプの宿。豪雪地帯にある為に、一年の半分前後は休業する夏季限定の温泉です。
※2024年7月現在、日帰り入浴不可です。
 
駒の湯温泉 駒の湯山荘 / 新潟県魚沼市
別棟にある混浴露天風呂
 
2本の自家源泉を併せて毎分2,000L/分の湧出量。別棟にある混浴露天風呂では噴水の様に温泉が投入され、約32度の自家源泉を加温せずに利用しています。

泉質は「アルカリ性単純温泉」。かすかに硫黄と金気を感じる以外はほぼMTMM(無色透明無味無臭)のお湯。加温かけ流しされた浴室もあるので、交互浴しながらリフレッシュできます。
 

はやぶさ温泉 / 山梨県山梨市

「はやぶさ温泉」は、富士山にも程近い長閑な高台にある一軒宿。適温の自家源泉を所有し、加水加温消毒一切無しの源泉100%かけ流しを実現。コアな温泉ファンに注目される施設です。
 
はやぶさ温泉 / 山梨県山梨市
内湯
 
泉質名は「アルカリ性単純温泉」。綺麗に透き通ったMT湯ですが、湯量が豊富で新鮮なせいか、ほんのりと甘く優しい硫黄の香りを感知。また、美肌成分として知られるメタケイ酸や芒硝成分も含有。とろみさえ感じる上質な肌触りも大変魅力的です。


鹿教湯温泉 ふぢや旅館 / 長野県上田市

鹿教湯(かけゆ)温泉は、信州を代表する古湯のひとつ。環境庁指定の国民保養温泉地であり、令和の現代においても昭和の雰囲気残る温泉街を形成しています。「ふぢや旅館」は、温泉街中心部に位置する老舗宿です。
 
鹿教湯温泉 ふぢや旅館 / 長野県上田市
内湯
 
泉質名は「単純温泉」ですが、ほぼ硫酸塩泉(芒硝泉・石膏泉)系統の特徴を持つ泉質。綺麗に透き通ったお湯は一見個性が少なそうですが、浴後は肌がしっとり&ツヤツヤ。保湿系美肌湯としても注目すべきでしょう。
 

白骨温泉 泡の湯旅館 / 長野県松本市

白骨温泉は、信州屈指の人気温泉地。名前の如く白い骨の様に白濁した硫黄泉で特に知られています。「泡の湯旅館」は、この地を代表する名旅館。特に混浴露天風呂は、温泉ファンならずとも一度は行ってみたい有名温泉です。
 
白骨温泉 泡の湯旅館 / 長野県松本市
非加熱源泉(上画像の右側浴槽)が楽しめる内湯
 
しかし、温泉通にとりわけ評判が高いのが、内湯にある非加熱源泉浴槽。泉質名は「含硫黄-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉」。硫黄成分・重炭酸土類・炭酸ガスを同時に含み、全国的に見ても大変貴重な泉質です。
 
非加熱源泉では酸化が少なくフレッシュなせいか、白濁せずに無色透明。お湯に浸かり続けると、炭酸成分によって体中アワアワに! 40度弱のぬる湯なのでじっくりと入浴でき、次第に至福の気分へと導かれます。


西日本の無色透明の温泉10選

庄川湯谷温泉 / 富山県礪波市

「庄川湯谷(ゆだに)温泉」は、小牧ダムのほとりにある自然豊かな一軒宿。現在は日帰り入浴のみ可能です。外観は一見何の変哲もない民家にしか見えませんが、温泉通が絶賛するMT極上湯があります。
 
庄川湯谷温泉 / 富山県礪波市
庄川湯谷温泉の外観
 
浴室は男女別の内湯があるのみ。泉質名は「ナトリウム・カルシウム-塩化物泉」。食塩泉ですが塩味はあまりなく、サッパリとした切れ味の良い泉質です。
 
しかし、最大の特徴は豊富な湯量でしょう。39度の源泉が大量にかけ流され、溢れ返ったお湯で洗い場まで完全に水没。フレッシュ極まりない温泉を存分に満喫できます。
 

湯涌温泉 銭がめ / 石川県金沢市

湯涌(ゆわく)温泉は、金沢の奥座敷とも言える山里の温泉地。「銭がめ」は温泉街から更に上り、長閑な山間にある一軒宿風の旅館です。
 
湯涌温泉 銭がめ / 石川県金沢市
内湯
 
浴室は男女別の内湯があるのみ。泉質名は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉」。一見特徴が少なそうですが、いかにも硫酸塩泉らしい保湿系美肌湯。純粋な硫酸塩泉は西日本では貴重な存在であり、美肌を目指す女性には特におすすめです。


白浜温泉 湯処むろべ / 和歌山県白浜町

白浜温泉(南紀白浜温泉)は日本三古湯の一つといわれ、近畿地方屈指の人気温泉地。「湯処むろべ」は、温泉街から少し坂を上った場所にあるホテルです。
 
白浜温泉 湯処むろべ / 和歌山県白浜町
正八角形の湯船が印象的な内湯 

泉質名は「ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉」。名湯と呼ばれる甘露の湯源泉を使用しています。重曹と食塩成分の特徴を併せ持つ泉質で、入浴中は柔らかな肌触りと硫黄の湯の香に癒され、浴後は湯冷めしにくい泉質です。

温度調整のため加水される場合もありますが泉質を損ねるほどでなく、白浜の名湯を存分に満喫できます。


松尾川温泉 / 徳島県三好市

松尾川温泉は、付近にある祖谷(いや)温泉と共に“四国屈指の泉質”と呼ばれる一軒宿。源泉温度が約25度と低いので加温していますが、循環無しの源泉かけ流しを守り通しています。
 
松尾川温泉 / 徳島県三好市
内湯

泉質名は「アルカリ性単純硫黄泉」。pH10.2という高いアルカリ性を誇り、重曹成分によるヌルヌル感が特徴です。また微量の硫酸イオンやメタケイ酸のせいか、浴後は肌が乾燥せずにしっとりと保湿。

浴室は男女別の内湯しかありませんが、四国地方で泉質の良い温泉をお探しの方には特におすすめです。


有福温泉 ありふくよしだや / 島根県江津市

有福温泉は、1350年以上の歴史誇る山陰屈指の古湯。“山陰の伊香保”とも呼ばれ、小規模ながらも昭和レトロ風情たっぷりの温泉街風情を楽しめます。「ありふくよしだや」は有福温泉街中心部にある老舗旅館です。
 
有福温泉 ありふくよしだや / 島根県江津市
内湯
 
温泉は男女別の内湯があるのみですが、加水加温消毒無しの自家源泉100%かけ流し。ほぼMTMM(無色透明無味無臭)ですが、シルクの様な柔らかな肌触りが印象的。水道水の沸かし湯とは歴然とした違いを感じさせます。典型的なMTMMの名湯と言えるでしょう。



長門湯本温泉 利重旅館 / 山口県長門市

長門湯本温泉は、日帰り温泉施設の「恩湯」をはじめ、温泉街自体をリノベーションした画期的な温泉地。「利重(とねしげ)旅館」は、かつての昭和レトロな雰囲気を残し、往時の長門湯本温泉を感じさせる湯宿です。
 
長門湯本温泉 利重旅館 / 山口県長門市
内湯
 
泉質名は「アルカリ性単純温泉」。若干の加温はあるものの、源泉かけ流しで利用。ほんのり感じる硫黄の香り、そして重曹成分による滑らかな肌触りに癒されます。昭和レトロ好き・マイルドな泉質がお好きの方におすすめです。
※日帰り入浴は応相談。宿泊する方が確実です。


佐賀大和温泉 ホテルアマンディ / 佐賀県佐賀市

「佐賀大和温泉 ホテルアマンディ」は、佐賀市中心部からやや山手方向に上った場所にある一軒宿。天然温泉・サウナ・岩盤浴・プール(夏季限定)など多彩な設備を持つ人気温浴施設です。
 
佐賀大和温泉 ホテルアマンディ / 佐賀県佐賀市
「佐賀大和温泉 ホテルアマンディ」の外観
 
注目したいのが、天然炭酸泉を楽しめる施設である点。泉質名は「含二酸化炭素-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉」。時間の経過と共に赤褐色に濁る泉質ですが、非加熱源泉浴槽と微加温かけ流し浴槽では湯が酸化する前のために無色透明。しかも、入浴し続けると体全身が泡に包まれ、炭酸泉の醍醐味を存分に堪能できます。
 
また源泉温度は約25度の為、サウナ後の水風呂の代用として非加熱源泉浴槽を利用するのもおすすめです。源泉かけ流しの天然温泉を水風呂として利用できる施設は貴重な存在。市街地の大ホテルながらも、名門温泉地クラスの本格派温泉を楽しめます。
※通常の水風呂もあります。
 

寒の地獄温泉 寒の地獄旅館 / 大分県九重町

寒の地獄温泉「寒の地獄旅館」は標高約1100m、九重(くじゅう)連山の麓に位置する秘湯の一軒宿。2023年7月にはサウナが完成。サウナ&冷泉入浴で、近年注目を集めています。
 
寒の地獄温泉 寒の地獄旅館 / 大分県九重町
混浴の冷泉
 
冷泉は毎分2トンを超える驚異的な湧出量で、湯船の底の砂地からコンコンと湧き出る足元湧出温泉です。泉質名は「単純硫黄冷鉱泉」。湯船の底の岩場や砂地が明確に見えるほど透き通った冷泉は、神々しささえ感じさせる美しさです。
 
冷泉(13~14度)と暖房室を交代で利用し、温冷交代浴を行うのが伝統の入浴法。そこにサウナを適宜利用すると、比較的冷泉にも浸かり易くなります。
 

川底温泉 旅館螢川荘 / 大分県九重町

寒の地獄温泉と同じ九重町にある川底温泉は、1100年以上の歴史を誇る古湯。「旅館螢川荘」は川底温泉唯一の宿泊施設です。
 
川底温泉 旅館螢川荘 / 大分県九重町
男女交代制の大浴場
 
「旅館螢川荘」は大浴場を抜きに語れません。以前は男女別に仕切りがありましたが、近年リニューアルにより仕切りを撤去。かつての混浴時代を彷彿させる湯船に変貌しました。
※現在は男女交代制の浴室です。
 
湯船の底の砂利が明確に透き通って見え、内湯ながらも野趣溢れる雰囲気は見事! 泉質名は「単純温泉」。癖の無いMTMMのお湯ですが、3つに仕切られた湯船は微妙に温度差が付けられ、好みの温度を選べるのが嬉しい点です。

 

植木温泉 旅館いろは / 熊本県熊本市

植木温泉は、開湯130年を誇る熊本の奥座敷。「旅館いろは」は温泉街中心部にある老舗宿です。
 
植木温泉 旅館いろは / 熊本県熊本市
内湯。写真手前からぬるめ・適温・やや熱めの3段階に調整
 
泉質名は「単純温泉」。瀟洒な庭園露天風呂と内湯があり、いずれも源泉かけ流しで提供。注目すべきは熱めとぬるめの源泉を所有し、仕切りがある湯船ごとに絶妙な塩梅で温度差を付けている点。いかにも植木温泉らしいヌルツル感ある美人湯を存分に満喫できます。

無色透明の湯とにごり湯について

以上、日本全国各地にある無色透明の温泉を20施設ご紹介させて頂きました。

最後に断っておきたいのは、無色透明の湯もにごり湯も絶対的な優劣は無い点。地中から湧出したばかりのフレッシュな湯が良い泉質もありますが、温泉がある程度熟成(酸化)することによってお湯の個性を発揮する泉質もあります。
※今回ご紹介した20施設は、主にフレッシュな方が良いタイプの温泉です。


人間にも個性や相性があるように、温泉にも個性や各人の好みがあります。

“やっぱりにごり湯の方が好き!”というのは正解。“無色透明の温泉の方が好き!”というのも正解です。好みやアクセスのし易さなどと照らし合わせて、自分に合った温泉を見つけて下さいね!
 
にごり湯については、こちらの記事もご覧ください
色付き温泉(にごり湯)20選!色別にきれいな極上湯をご紹介【全国版】

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この記事を書いたライター
権丈 俊宏
権丈 俊宏

良質の温泉を求め、全国を旅すること20数年。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。

温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員

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