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八幡平の雄、後生掛け温泉さん。湯治宿のサラブレット的存在ですが、落ち着いた雰囲気でしっぽりできる旅館部も備え、現代の湯治宿として、時代に即した進化を続けておられます。宿泊については別の機会で詳しく口コミする予定ですので、今回はお風呂の感想を中心にレポートさせていただきます。
浴室は総木造りで東北の伝統的な湯治宿を思わせる浴室になっていますが、予想外にコンパクトな印象で少々面を食らいます。結構な宿泊者を抱え、立ち寄りも受け入れているお宿としては小さめの浴室です。しかしその限られたスペースに所狭しと多種多様な浴槽が賑やかに並んでいました。
メインの神経痛の湯、ワイルドなジャグジーの火山風呂、炭泥を使用した泥湯、打たせ湯の滝湯、サウナ、そして今や全国に広がった後生掛け名物の箱蒸し風呂、最後のとどめに露天というオールマイティーなラインナップ。中身的には湯治宿というよりも、使い勝手の良い温泉スパ銭のような雰囲気で、管理も頑固な湯守のおじさんではなく、コンピューター制御によるセントラルシステムの模様。
湯治宿の近代化をまざまざと見せつけられたような気がしました。正直、湯情を感じることはほとんどありませんでしたが、後生掛けの湯を色々な方法で快適に楽しめるようになっているのは、喜ばしいことだと思います。湯治村には長期滞在の方も多いので、そういう方たちを飽きさせない仕掛けにもなっているのかもしれません。
青みがかった濃いめのグレー乳白色の湯は、なめらかな肌当たりから、サラキシへと変化。玉子臭と炭臭を感知。個人的にはメインの神経痛の湯が一番気に入りました。火山風呂のブクブクはやはり落ち着きません(笑)。蒸気が巡る木箱の中に顔だけ出す箱蒸し風呂はサウナの嫌いな私でも楽しめましたし、体への負担も少なく湯あたりしずらいアイデア風呂だな~と感心しました。
泥湯は源泉が一度ボックスに溜められ、そこから湯船へと投入される仕組みで、ボックスの中には野球ボール大の泥炭が入っています。適度に溶けだした泥炭が泥パックのような効能を発揮するようです。確かに浴後はスベスベになりました。露天は後付けの宿命のような郷愁を誘うもので、あえてそれ以上は何も言いますまいといったところでしょうか。ただ、執念のようなものは感じました(笑)。心意気には拍手をおくりたいです。
お風呂だけで言えば、観光路線重視の感は否めませんし、秘湯感や湯情を期待していると少々肩すかしを食らうかもしれません。しかし「馬で来て足駄で帰る後生掛け」の名湯をたった400円で楽しめるという点では、かなり良心的な施設と言えるのではないでしょうか。幅広い層に喜んでいただけるお風呂であることは間違いありません。ご家族や仲間とワイワイ立ち寄るのにも最適でしょう。自然研究路の散策とセットでの利用もお勧めです。2人が参考にしています