新野地温泉 相模屋旅館の口コミ情報色々大変デシタ

雪見風呂でも、ということで日本秘湯を守る会の休前日１２０００円キャンペーンで宿泊しました。選定理由は口コミの評価が高かったことと福島復興応援の意味からです。東京駅でコバやん、しのみーと合流し、首都高から常磐道経由で福島を目指します。東北道の無料区間は白河からですが常磐道は水戸からなのです。福島まで直行予定が、袋田の滝が氷結しているという事で、日立中央ＩＣで常磐道をおりました。滝には多くの見物客が押し寄せ展望台までのエレベーターも３０分近く待ちました。常陸大子駅前の旅館でしゃも弁当を食べ、福島県中通りを目指します。東日本大震災当日に一宿一飯の恩義に授かった福島県矢吹町の公民館を訪れました。あれから１１か月が経ちますが地盤沈下で突き出た形のマンホールはそのままで当時の記憶が蘇ってきました。矢吹ＩＣから東北道で二本松へ。高速をおりると岳温泉から雪が激しい降りとなりました。Ｒ１１５から温泉への分岐路に入ると、除雪は適度にされているものの視界が殆どひらけなくなり吹き溜まりに突っ込まないよう恐る恐る進み、ようやく硫黄臭がして１６時半ごろ到着しました。
こんな雪深い山中で鉄筋コンクリート造４階建ての建物は立派です。ウェルカムドリンクのミックスジュースを飲んでエレベーターで３階の部屋に通されました。１０畳に床の間、広縁がついたうえ、トイレや冷蔵庫は入口と部屋との間にあるのでかなり広めです。鍵も一室に２本用意され気が利きます。これが後程仇となるのですが…。浴衣に着替え野天風呂を目指します。１階から昔ながらの階段を下りて温泉へと進むのですが、こういったアプローチが私は大好きです。野天用のスリッパがなかったので先ずは隣の檜風呂に入りました。高い天井の湯小屋づくりでこれまた好ましいのですが、時折粉雪が吹き込んできて雪が激しいようです。湯は白濁していますが匂いや濃さはあまり感じません。再度野天風呂への出口を覗きましたが外履きのスリッパはなく仕方なしに２階の檜風呂へ。野天風呂へ行ったというしのみーに感想を聞くと「もう二度と行きたくない」とのこと。そうなると行きたくなるのが世の常で三度目の正直でスリッパを見つけましたが雪が中までこびり付いていてしかも片側は上の部分がパックリ割れている状態です。外に出ると通路部分も脛のあたりまで雪に埋もれ一瞬躊躇いましたが意を決して踏み出しました。ほどなくしのみーの言った意味を理解しましたが時すでに遅し。心臓が止まるかと思うほど冷たい雪の中を４分かかって野天にたどり着きました。簡易の脱衣所も雪まみれで、急いで裸になり湯に入りようやく落ち着きました。貸切状態でしたが、この雪の中を親子がきて入れ替わりに私は野天を後にしました。浴衣を着ようとしたその時です。「チャリン」という軽い金属音と共に部屋の鍵が雪の中に落ちてしまいました。すぐに探しましたが新雪は深く、外も暗く、何より膝のあたりまで濡れてしまった浴衣のままでは寒すぎてすぐに諦めました。１８時から隣室での夕食は鯉の洗いや鮭の焼漬けなど山形や新潟っぽい料理も出ました。食事の量と味は適度です。部屋に戻ると布団が敷かれていましたが、奥の松と人気一の地酒で２次会です。雪はいつの間にか小降りになっていました。
翌朝は６時半に目覚め２階の檜風呂へ。朝日も出てきて好天のようです。朝食は１階の宴会場で８時からと遅めです。温泉卵や焼魚、湯豆腐などの内容でした。周囲を見渡すとお年寄りよりは子連れの家族が目立つのが特徴です。食後、鍵探しも兼ねて野天へ。板の通路が姿を現すまで除雪されていました。これなら昨夜の様なエライ目に合うことはありません。湯船には既にコバやんが浸かっていましたが先ずは鍵探しです。しかし幾ら探しても見当たりません。諦めて湯に浸かり１０時のチェックアウトとなりました。ご主人に鍵を１本落とした旨伝えると「探しましょう」と言われました。探してくれるのかと思ったら甘い考えで自分で探してくれ、見つからない場合は５０００円、と言うのでスコップを持ちまたもや野天へ向かいました。スコップで雪をかきだしましたが結局見つからずじまいで、５０００円を払い領収書をもらい、気まずい雰囲気で宿を後にしました。帰路は猪苗代湖で鴨や白鳥の大群を見て、会津若松名物のソースかつ丼を食べて磐越道・常磐道経由で東京に戻りました。すぐに鍵が見つかったら返金する、と言われましたが１週間経っても連絡がないので春先まで出てこないでしょう（‐.‐；）