ごんごん さん
44.5点 / 367件
東日本大震災に被災された皆様にお見舞い申し上げます。
生活基盤が1日も早く安定することを心よりお祈りしています。
微々たる協力ですが、2年間毎月26日(風呂の日)に募金をさせていただきたきます。
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立ち寄り入浴で男女別浴場を利用させていただきました。
泰葉さんの立ち寄り入浴用施設とお食事処は、母屋から坂を80mほど下った別棟にあり、日帰り利用者専用の駐車場も用意されています。
日帰り入浴用の男女別浴場は「大浴場」とは呼べないようなこぢんまりとした建物ですが、奥にある大きな煙突からモクモクと立ち上る湯煙にお湯への期待が高まります。
脱衣所も浴室もシンプルですが、新しくて清潔感があり、ドライヤーも用意されています。
浴室は内湯1つのみで、湯船は3~4人サイズぐらい。入浴料が500円と、フェイスタオル付きとはいえ、九州としてはお高めの設定なので、最初は「え?これだけ・・・?」と思ってしまいました。
けれど、お湯に身を沈めると「あ~、なるほど!」という感じでした。
「ガリガリ君ソーダ味」を淡~くしたような色のお湯(コンデジでこの微妙なブルーの再現は無理!)は、肌の上にゼリーがコーティングするような独特の肌触り。まるで身体がジュンサイになったような感覚です。
庄屋の館さんからさほど距離が離れておらず、同じコバルトブルーのお湯ということで、同じようなお湯を想像していたのですが、はるかに浴感が強く、はっきりとした美肌効果が感じられます。もしかすると、一瞬「え?」と思うほどの湯船の小ささこそが、この鮮烈な浴感を可能にしているのかもしれません。
お湯が新鮮ゆえ、色は透明に近いですが、「美肌効果>>>>>お湯の色」のごんごんにとってはとても満足度が高かったです。保温効果が高くてすぐに汗がどっと出てくるので、長湯ができないのが残念でした。水風呂があったら最高だろうな~と思います。
画像は析出物(メタケイ酸・食塩等)が層になった湯口です。
湯船の湯口付近も、析出物で白くなっています。 -
石畳入口近くの湯平温泉観光案内所向かい側にある共同湯です。
玄関を開けると受付のようなスペースがありますが、基本的に無人の施設で、玄関横にある郵便受け型の料金箱に入湯料を投入するシステムです。
2006年に全面改装されていて建物は綺麗ですし、脱衣所と浴室が別々の作りになっていてカランもあるので、共同湯に馴染みがない人にも比較的敷居が低いと思います。そして全身入浴が億劫という方には玄関横に足湯もあります。
浴室は共同湯らしく内湯1つのみのシンプルなもの。淡いうぐいす色に見えるお湯が檜の湯船の縁から静かに掛け流れています(画像)。
お伺いしたのが朝9時前ということもあったかもしれませんが、今回湯平で利用した3ヶ所のお風呂の中で1番お湯に力強さを感じました。
肌触りは少しトロッとした心地良いもの。湯口付近でじっとしていると僅かに泡が身体に付きます。保温効果も高く、しばらく浸かっていると汗がガンガン出てきます。湯温が熱めで入ると頭も身体もシャキっとするので、朝風呂にぴったりな感じでした。
個性豊かな温泉が山ほどある大分県の中ではどうしても地味な存在になってしまうのが気の毒な、普通に良いお湯だと思います。
参考URL:湯平温泉~共同浴場
http://www.yunohira-onsen.jp/kyodo.html -
お伺いした日はあいにくの大雨だったのですが、それでも多くの人が訪れていることからも人気ぶりがうかがえる施設です。
受付棟に伺うと、ハキハキとした女性が丁寧にお湯の特徴と入浴の仕方を説明をしてくださいました。説明からお湯に愛情と誇りを持っていらっしゃっていることが伝わってきて、尚更お湯への期待が高まりました。
浴室は覚悟していたより更にこぢんまりとした規模で、洗い場と湯船を併せても8人以上利用しているとちょっとせせこましい感じになるかもしれません。
洗い場はシャワー・カランが3ヶ所、長方形の浴槽は大体1:2の割合で仕切ることで温度・濃度差をつけています。
受付の女性のアドバイスでは「まず広い方の浴槽で身体をお湯に慣らしてから狭い方と交互に入浴してください」ということでしたので、源泉口から遠いところに場所を取りました。
まずは今まで体験した炭酸泉に比べて湯温が高いことにびっくり。湯口から遠いのにこんなにあったかいの~!?という感じです。
お湯自体は透明で、浮遊する赤茶色の湯の花の量もそんなに多くはないのですが、においは鉄が強く主張していて、析出もすごいです。だって、湯船の壁にもたれかかっていたら、背中の壁に触れていた部分にぺっとりとオレンジ色の鉄分が・・・。
スゴ~イ!!!
テンションが上がりました!
しかも源泉口から遠いのに、かなりアワアワになります。九州の他の炭酸泉の有名どころに比べると、湯温が高いせいか、泡が弾けた時の清涼感とかムズムズ感が無いのがなんだか不思議に感じました。
10分ほど広い方の湯船で身体を慣らしてから、狭い方の浴槽に移動しました。
湯温はさほど差があるようには感じられませんでしたが、「天然ジャグジー」さながらにアワアワ源泉が押し寄せる感触が面白かったです。「ふわふわふわ」「シュワシュワシュワ」という肌あたりの柔らかい泡にほんわりと身体が包まれるのは、他の温泉では感じたことのない気持ち良さでした。
出来れば施設のアドバイスどおり10分ごとの交互入浴を楽しみたかったところですが、先客の女性1人がまったく空気を読まない方で、どんどん入浴客が増えてきているにも関わらず(ごんごんが上がる頃には7人)、ずっと源泉浴槽に居座っておられたので、ちょこちょことしか入ることが出来なかったのが残念でした。
源泉浴槽は女性でも3人入るとすし詰め状態の広さなので、譲り合いの気持ちがない人と同浴になると厳しいですね。
それでも50分ほどの交互入浴で肌はあつ湯に入ったように血色が良くなり、しっとりふっくらになりました。
炭酸泉にしては湯温が高くて入りやすいお湯なので、今度は肌寒い季節に訪れて、長湯をしてみたいです。
画像は脱衣所の注意書きです。
湯の花はかなり身体に付着しますので、上がるときには拭き残しがないように気を付けないと服に移ると思います。念のため濃い色のお洋服で行かれたほうがいいかもしれません。
バナナミルクも飲みたかったな。次回は絶対狙います!!!
※参考サイト
九州温泉道~炭酸温泉 山里の湯
http://www.88onsen.com/oita_35/
上記サイトには案内はありませんが、素泊りの宿泊施設を併設しています。 -
投稿日:2011年6月26日
地味だけど良心的な日帰り温泉施設(天然掛け流し温泉 笹の湯)
ごんごんさん [入浴日: 2011年5月28日 / 2時間以内]
55.0点
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55.0点
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44.0点
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55.0点
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44.0点
北野温泉や片の瀬温泉(@nifty温泉登録施設無し)などが点在する地域にある日帰り温泉施設です。
障がい者の授産施設ということもあってか、バリアフリーで通路や間口が広く取られ、床も凹凸がなくササッとお掃除できそうな素材を使用しています。
浴室は内湯と露天風呂のみというシンプルな構成。
洗い場と湯船の距離が広く取られていて、シャンプーや石鹸の泡が湯船に入りこむ心配がなくて安心です。あと、排水溝を湯船に沿って作ることで、温泉の成分で床が滑り易くならないよう工夫されているところに気遣いが感じられました。
お湯は施設の名前のとおり正に笹濁りで半透明。きれいな深緑色で、湯船の縁には褐色の析出物が見られます。湯口がガーゼで覆われていたので、もしかしたら湯の花が大量発生するタイプの泉質なのかもしれません(画像)。
見た目のインパクトの割に肌触りやにおいに特徴はありませんが、浸かっているとポツポツと泡付きがあって、どんどん肌がスベスベになりました。保温性も高くて、身体のポカポカ感も続きます。
いいお湯なのですが、近隣に強いヌルヌル感のある甘木温泉や数種の泉質が楽しめる原鶴温泉があるというロケーションなので、お湯だけだと平均的と言わざるを得ませんが、併設の食事処とパン屋さんがこちらの魅力を高めていると思います。
おしゃれさや風情といったものとは無縁ながら、地元の食材を活かして、素朴においしく作られています。しかもお値段がお手頃!公式サイトに紹介されている田永御膳(コーヒー抜きだと800円)だけでなく、ワンコインで食べられる定食も数種類ありましたし、パンも150円以下の商品が中心で、しかも小麦の香ばしさがよく出ていて好みの味でした。
建物内にいる限り再入浴は可能で、広い休憩所もありますので、お食事を頂きつつ、1日まったりと過ごすことも出来ます。
接客も気持ち良く、今回は温泉博士の温泉手形を利用させていただいたのですが、「ありがとうございます!温泉手形を使っていただくと嬉しいです(^^)。ゆっくりしてくださいね!」と仰っていただいたのは、とても印象に残りました。
遠方からわざわざ目的地としてやってくるタイプの施設ではないと思いますが、幸い福岡街中からのアクセスが良いので、今後リピートしていきたいです。 -
観光客がそぞろ歩きする温泉街を通り過ぎ、旧小国街道を2kmほど奥に進むと現れるのが旅館山河です。大きな駐車場があるので、共同駐車場から歩かなくていいのが助かります。
三千坪という広大な敷地は雑木林に包まれ、その中に母屋、露天風呂棟、内風呂棟などが点在していて、まるで民話の世界に紛れ込んだような雰囲気。
造り込んでいるはずなのに、人為的なにおいを感じさせないところがすごいです。
立ち寄り入浴で利用出来るのは、露天風呂(混浴「もやいの湯」・女性専用「四季の湯」)と内湯(「薬師の湯」)。それぞれ違う場所にあるので服を着ての移動が必要になりますが、500円という手頃な料金(入湯手形も利用可)で泉質の異なる露天と内湯の両方が利用出来るのが嬉しいです。
残念ながら訪問時は割ける時間が限られていたので、四季の湯は写真を撮らせて頂くだけに留め(画像)、薬師の湯のみ利用させていただくことにしました。
薬師の湯は広々とした四季の湯とは対照的に、ごんごん好みのこぢんまりとした規模。女湯は中央に檜の湯船が1つ、洗い場が2ヶ所と共同湯のようなシンプル構成です。
仄暗い浴室でしたので湯の色は判然としませんでしたが、単純硫黄泉のお湯は透明でクリアな感じに見えました。においをほとんど感じなかったのは、もしかすると30分ほど前にしらはなシンフォニーさんで入浴していたせいかもしれません。
けれど熱めのお湯は肌が喜ぶような新鮮さが感じられ、スベスベと肌の上を滑りながらしっとりと馴染んでいくような気持ちの良い感触でした。
残念ながら今回はパスした露天風呂ですが、周囲には丹念に育てられ手入れされた雑木林が広がっているので、四季折々の表情が愉しめることと思います。度々訪問して、その時々の雰囲気を味わいたい気持ちになりました。
こちらを立ち寄り入浴で利用する際は、カラン・シャワーの数が限られているので、別の施設で洗いを済ませておいて、雰囲気やお湯をじっくりと味わうことに徹すると満足度が高いと思います。 -
投稿日:2011年6月5日
硫黄の湯の花舞うパンチのあるお湯(山川温泉 しらはなシンフォニー)
ごんごんさん [入浴日: 2011年6月4日 / 2時間以内]
55.0点
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55.0点
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44.0点
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55.0点
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0 - 点
山川地区共同浴場のすぐ近くに位置するお宿です。
玄関があまりにも個人宅そのものだったので、「まさかオーナーさんのプライベート・スペースじゃないよね?」とドキドキしながらドアを開けると、朗らかで気さくな女将さんが出迎えてくださいました。
色々なサイトで女将さんの評判を拝見していましたが、立ち寄り入浴客にも愛嬌たっぷりの応対で、私もすぐに大好きになりました。女将さん目当てにリピートする人がいらっしゃるというのも納得でした。
共同浴場の近くですから、当然お湯もとっても良かったです。
女湯は、無色無臭の内風呂と、露天スペースにある寝湯(ぬるめ)、広い庭園露天風呂(熱め)という構成。露天風呂のお湯にはいずれも硫黄の湯の花が大量に舞っています。
よく雑誌にも紹介される庭園露天風呂は20人ぐらい入れそうな広さ。湯船の底には硫黄の析出物が付着していてお湯が水色っぽく見えるので(画像)、お庭のよく手入れされた木々の緑とのコントラストが美しかったです。
かなりの広さにも関わらず、湯量が多いので湯温はちょっと熱めで肌触りも新鮮な感じ。飲泉用のコップが置いてあるところにもお湯への自信が伺えます。
一方、寝湯はお湯の投入量を絞って、ぬるめの設定。熱めの庭園露天風呂との交互入浴に丁度良い感じです。こちらも硫黄の湯の花が大量に舞っているので、ぬるいけれど結構身体にガツンときます。
ちょっと湯当たり気味だと感じたときに気持ちが良かったのが内湯の無味無臭のお湯でした。
湯温は心持ち熱めでしたが、パンチのある温泉に圧倒された身体が緩んでいくような心地良さがありました。
女湯はこのように1度にいろいろ楽しめるのですが、男湯は庭園露天風呂から離れたところにあるので、1度服を着て移動する必要があります。
旦那さんによると、男湯は女湯と違って、内湯も露天も湯の花の舞うお湯で、寝湯はなく通常の深さの湯船だったとのことです。かなりの量の湯の花が沈殿していて、油断していると足がすべりそうなぐらいだったらしいです。羨ましいぞ、男湯。
女将さんがこまめに浴室をチェックされているとのことで、日帰り利用客が多い割に整理整頓が行き届いていますし、アメニティもリーブルアロエの湯葉シリーズ(実物を見たの初めて)だったのもテンションが上がりました。宿泊料もお手頃ですので、こちらを拠点に黒川やはげの湯・岳の湯の湯巡りなんて出来たら最高だなぁと思います。
日帰り入浴については下記のサイトをご参考に。
九州温泉道~しらはなシンフォニー
http://www.88onsen.com/kumamoto_12/ -
別府駅徒歩10分圏内では、竹瓦温泉に次いでインパクトのある温泉だと思います。
別府定番の公民館併設の共同湯で、国道10号線に面する立地。玄関横には温泉タンクがデンと鎮座しています。中は脱衣所・浴室一体型で、シャワー・カランなしの、標準的な別府共同湯仕様です。
この日、ごんごんは昼一の訪問者だったらしく、洗い場に使用感はなく、終始貸切状態でした。
そのお陰もあったのでしょうか、窓からの光を反射する緑味を帯びた透明な黄褐色のお湯はなんとも美しかったです。湯船の縁や洗い場に付着した土類系の白っぽい析出物との調和も絶妙で(画像)、思わず何回もシャッターを切りました。
しばらく加水されていなかったので、湯温は激アツ(源泉温度49.5度)。急いで少し加水をさせて頂いてゆっくりと身を沈めました。土類を含んだ温泉らしい肌がコーティングされるような感触のお湯なので、いったん入ってしまえばあまり加水をしなくても平気だったです。
こんな素敵な温泉を一般開放してくださった組合員の皆さんに感謝しながらの入浴でした。
別府八湯温泉道No.177。スタンプは別府タワーです。
参考URL:別府八湯温泉道~第177番 的ヶ浜温泉
http://onsendo.beppu-navi.jp/889.html -
新燃岳噴火の影響で、一時立入禁止区域に指定されていた高原町に位置していますが、めっちゃくちゃ普通に営業していらっしゃいました。GWの合間とはいえ、平日の正午前というのに、食堂からは賑やかな声が響き、日帰り入浴客も途切れませんでした。一時は大変だったと思いますが、このように再び元気を取り戻している施設を見るとすごく嬉しくなります。
公式サイトの写真から鄙びた和風旅館を想像していたのですが、脱衣所も浴室も新しくて快適で、シャワー・カランの台数も多い万人受けする施設という感じでした。
内風呂は有名な高濃度炭酸泉(源泉)、赤茶色の低濃度炭酸泉(加温)、そしてサウナと水風呂まであります。女湯では、高濃度炭酸泉(源泉)の溢れ湯が露天にある中濃度炭酸泉に流れこむようになっていました。
滞在予定を1時間程度と決めていましたので、適温の低濃度炭酸泉と冷たい高濃度炭酸泉の往復に集中することにしました。
低濃度炭酸泉はほとんど透明度のない赤茶色(画像)。湯船の縁は赤茶色の析出物でボコボコしています。
船小屋温泉のすずめ湯と印象が似ていまいたが、すずめ湯ほど身体にガツンと来る感じがなくて気持ちの良い浴感でした。
一方の高濃度炭酸泉は、付着する泡のみっしり加減は七里田温泉下の湯に劣る感じがしましたが、泡の力がすごくパワフルな感じでした。
最初に足を入れたとき、肌がピリッとした刺激を感じたので、温度が冷たいせいかと思ったのですが、そろそろと体を入れていくと、そこまで泉温は低い感じではありません。「ピリピリ」の正体は源泉温度の低さではなく、泡のせいだったのです。
七里田の下の湯や、状態が良い時のラムネ温泉館では「泡がむずがゆい」という感覚だったのですが、湯之元温泉さんでは「ムズムズ」を通り越して「ピリピリ」するぐらい、泡が力強いのです。
旦那さんによると、「源泉浴槽は体の一部がヒリヒリして長くいられなかったけど、露天の中濃度炭酸泉は大丈夫だった」とのことでした(^^;。
ひとくちに「泡付き」といっても、泡の感触ってこんなに差があるものなんですね!
それを発見して、すっごくテンションが上がりました。
宿泊していた妙見温泉あたりで九州温泉道のスタンプの数を稼ぐという選択肢もありましたが、ここまで足を伸ばして本当によかったです。
湯上りは温泉の良さとぬる湯と適温湯の交互入浴のおかげで、肌がスベスベ・もっちりになりました。
ところで、宮崎市から週2回ご夫婦でこちらに通われているという同浴の女性から、海外で活躍する某有名プロスポーツ選手とこちらで鉢合わせになったというお話をお伺いして、めっちゃくちゃ羨ましかったです。
たった1時間しか利用できなかったから美肌効果ぐらいしか判らなかったのですが、超一流のスポーツ選手が遠路はるばる来られるぐらいだから、筋肉などにも効くのかもしれません。
いつか宿泊してそのパワーを実感したいと思いました。
参考URL:九州温泉道~湯之元温泉
http://www.88onsen.com/miyazaki_6/ -
今回の旅で訪問がとても楽しみだった施設です。
見た目は民家のような建物。玄関で「こんにちは!」と大きな声でご挨拶しても、どなたも出てこられる気配がありません。カウンターに目をやると、「不在の際は玄関左手奥の厨房へ」という旨の案内があったので厨房へ伺うと、三世代で仲良くテレビを見ながらお昼ご飯中でした。フロントにはいろいろとお土産品を陳列しているというのに、なんとものんびりとしていて微笑ましかったです。
受付横の渡り廊下で繋がっている温泉棟は、受付のある建物より更に年季が入っていて、共同湯のような雰囲気です。
混浴の露天風呂も無人でしたが、幸いにも貸切状態だった内湯を利用させていただきました。
脱衣所はかなりスペースに余裕があって、少々混んでいても利用しやすそうです。古いけれどお掃除は行き届いていて快適でした。
そして浴室に入ると、美しいお湯が目に飛び込んできます(画像)。
左手にコバルトブルーの小判型の湯船(上ノ湯)。右手には鮮やかな黄緑色の湯船(下の湯)。
コバルトブルーは湯の色ではなくタイルの色でしたが、鮮やかな黄緑色はお湯自身の色で、どちらの湯船からもザンブザンブと贅沢にお湯が溢れ出し、タマゴ臭が浴室を満たしています。両方の湯口にさり気なく置かれたコップが、お湯の良さを静かに、けれど誇らしげに物語っているように見えました。
まずは小判型の「上ノ湯」の湯船へ。
そろりそろりと入りますが、ザッパーっと洗い場に湯が溢れ出します。もったいないぐらい贅沢な瞬間です。
ヌルヌルとした肌触りのお湯は弱いタマゴ臭で適温。いつまでも浸かっていたいぐらい気持ちのいいお湯です。
先に訪問していた知り合いから「ヌルヌルで硫黄泉の香りがするお湯」との評を聞いたときに、筑後川沿いの温泉(あおき温泉、湯の坂久留米、卑弥呼ロマンの湯、桑之屋、夜明薬湯温泉など)と似ているのかなと思い質問したところ、どことも似ていないと返答で、なんだか判ったような判らないようなもやもやした気持ちだったのですが、実際入浴してみてその意味が判りました。
文字で表現すると「タマゴ臭のするヌルヌルの温泉」と筑後川沿いの一連の温泉に近い形容になってしまうのですが、肌触りが異なります。
筑後川沿いの湯ほどトロトロな感じや一気にのぼせるような保温効果はなく、ずっとやさしい印象なのですが、存在感や鮮烈さはずっと上なのです。湯船が小さくて、湯の投入量が多いので、湯の新鮮さが違うからでしょうか?
しばらく小判型の湯船で過ごした後、鮮やかな黄緑色の「下の湯」のお湯の浴槽に移りました。
この湯船もガンガンお湯が注がれているので、ごんごんが入ると湯船から豪快にお湯が溢れ出します。
こちらのお湯は体温より少し温度が高いぐらいのぬる湯ですが、やはりヌルヌルとした気持ちの良い肌触りで、タマゴ臭はより強く感じられました。窓から差し込む光が黄緑色の湯面を照らす様は目も楽しませてくれます。
温度は低いものの、身体に響くようなパワーの感じられるお湯だったので、ちょこっと浸かっては上ノ湯に移動というローテーションを数回繰り返しました。
しばらくすると地元の方が来られ、ペットボトルに黄緑色の湯を汲み始めました。なんでも便秘に効くらしいです。
ごんごんも両方のお湯を口に含んでみましたが、上ノ湯はまあまあ飲みやすかったですが、下の湯は硫化水素臭が強すぎて、コンスタントには飲むのはちょっと難しいと思いました。
しかし、どちらも極上のお湯です。
温泉旅行に豪華なお食事や洒落たお部屋などの贅沢さや娯楽性を求める人には全くアピールしないと思いますが、民家のような建物や家庭料理のようなお食事が大丈夫で温泉好きでしたら、絶対泊まって、まったりと交互入浴を楽しみたくなる魅惑的なお湯だと思います。
今回の旅では「湯川内温泉かじか荘と旅籠しび荘での連泊」という大きな目標(野望?)ができました。 -
九州温泉道対象の施設ですが、福岡からだとかなり不便なイメージがあったので当初はパスするつもりでした。
けれど、人吉の華まき温泉で同浴になった女性が「かじか荘いいよ~」と力説。
いつも参考にさせていただいているブロガーさんも絶賛。
これは何としても伺わないと、という思いになりました。
訪問日当日の朝は、えびのの亀の湯温泉という共同湯に行ったのですが、そこで出会った女性からも「かじか荘よかった~」という話題が出て、放浪人さんの「人口に膾炙されている」(←国語辞典で調べました^^;)という形容が正に言い得て妙だ!と思いました。
宿泊していたえびのからは、イメージしていたより道が良くて車で1時間半ぐらい。11時前に到着したのですが駐車場には既に多くの車で賑わっていました。
いかにも不慣れな様子で受付に伺うと、ご主人が「すぐ目の前と少し登ったところの2ヶ所が温泉です。両方入ってもいいですよ。」と教えてくださいました。「どっちが足元湧出ですか?」とお伺いすると、「どちらもそうですよ。どちらも泉源の上が浴槽ですから。」とのこと。
泉源の上が浴槽・・・・・!
しかも2ヶ所!
温泉好きにとってなんと魅惑的な言葉でしょう。
大はしゃぎのごんごんに、旦那さんも「しゃーないな~。2つとも入るしかないな~。」と呆れ顔でした
まずは石段を少し登ったところにある上のお湯へ。
木造の簡素な湯小屋。右手には「温泉神社」の赤い鳥居もありますが、湯小屋のひさしに吊り下げられたコロンとした提灯(定食屋さんとか盆踊りで飾られている類)が、大衆的な雰囲気を醸し出しています。
玄関で靴を脱ぎ、右手が脱衣所一体型の浴室。脱衣所から数段降りたところが湯船と洗い場です。
6人ほど先客がいらっしゃいましたが、湯船からは大量のお湯が流れだしていて、脱衣所から見るお湯はまるで1番湯のように清らかで透明にキラキラと輝いています。入浴中の方がいらっしゃるので、本来は目を逸らすのがマナーだと思いつつも、脱衣所から洗い場に降りる間もお湯に目は釘付けでした。
ほんの数時間前に身体を洗ったところでしたが、神々しいまでに透明なお湯を前に、改めて石鹸で体を洗ってから湯船へ。
過去に入ったどこの温泉とも違う肌の上を滑るような独特な浴感です。やわらかな硫化水素臭が漂い、いつまでも入っていられそうな心地の良いぬる湯で、先客の方たちもおしゃべりしながら長湯を楽しんでいました。
湯面付近では無色透明に見えますが、膝辺りから下は薄いコバルトブルーに見えます。お湯自体のの色なのか光のなせる技なのか。なんとも美しい色です。
しばらく浸かっていると身体には気泡が。正に至福です。
ずっとずっと浸かっていたかったのですが、下の湯も体験せずにはおれません。
服を着て、いそいそと受付棟の前にあるプレハブの湯小屋に移動。こちらは脱衣所と浴室の間にパーティションがあります。
下の湯は湯温が少し高めで、そのためか泡付きは上の湯より少ないです。
けれど、やはりやわらかい硫化水素臭のする肌触りのよいお湯で、木製の湯船の縁は成分でつるつるしていました。お湯はやはり他では見たことのない透明度で、淡いエメラルドグリーンのように見えました。
鄙びた仮設のような湯小屋に小さな内湯が1つがあるだけ。サウナや露天風呂などありません。
周囲には商店や飲食店の1軒さえなく、温泉に贅沢さや娯楽的な要素を求める人にとっては、時代に取り残された不便な湯治宿に思えるでしょう。けれど、ごんごんにとってはあの心を揺さぶるお湯に好きなだけ浸かれるということが何よりも贅沢なことに思えます。絶対にここは泊まりに伺います。
湯上りに受付棟に伺い、ご主人に「九州温泉道に参加してくださって、本当にありがとうございました。」と心からお礼を申し上げ、オリジナル石鹸(500円・画像)を購入しました。
こんな素敵な温泉に出会えるなんて、温泉の神様にありがとうな気持ちです!
HP:http://nttbj.itp.ne.jp/0996621535/