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今年の4月上旬に草津に行った時にはほぼ出来上がっていて、その威厳ある建物の完成がちょっと楽しみでもあったので先日再び草津へ。
こちらの施設は4月下旬にオープン。湯畑に面していて、光泉寺の長い階段の右手、白旗の湯源泉の奥に位置します。御座之湯は明治期まで実際にあった共同湯だそうです。パンフには、千数百年の昔から多くの人々に愛されにぎわい続けた湯源郷・草津。草津五湯の歴史から「御座之湯」を再建します。、と書いてあります。そして、浴衣に着替え2階の大広間「湯源の間」にて湯畑を望む、これぞ草津という眺めを堪能し、、、うんぬんとも。なるほどあの2階からはさぞかし眺めはよさそうです。それにしても、これほど大きく本格的で立派な新築の木造建築はなかなかお目にかかれません。こんな建物でしかも草津のお湯が楽しめるなんてすばらしいじゃないですか。
ダンナとふたりでいざ入湯。入浴料は500円。お風呂は木之湯と石之湯。これが1日おきに男女入れ替えになるようです。下足入れは昔の銭湯のような木の札です。小銭はいりません。中央に広くて立派な受付があります。こちらで料金を払って男女ののれんからお風呂へ。脱衣所は脱衣カゴですが、小さな無料の貴重品入れがあります。ドライヤーなどもあったようですが、台数は少なかったような気がします。
この日女湯は石の湯でした。お風呂はとても広く天井は高く、大きな梁が通って立派な湯抜きがあります。草津の湯独特の匂いと檜の香りが混ざり合っています。カランは4つだけ。平日の11時頃だったので7~8人の入浴客でしたが、それでもすぐにカランはふさがってしまいます。オンシーズンはどうなっちゃうのでしょうか。たぶん他の共同湯同様に体を洗う所じゃないということでしょう。リンスインシャンプーとボディソープはありました。
四角くて広い浴槽がふたつ。草津を代表するふたつの源泉、万代鉱と湯畑が味わえます。確か一井もこのふたつだったと思うけど、このようにふたつ並んでいると違いがよくわかります。この日の万代鉱は熱かった。44度以上ある感じ。透明でスッキリ、いかにも山の源泉。湯畑の方が温度が低くマイルドな浴感。色もちょっとだけ黒っぽい。窓に沿ってずっと腰掛けがあるので、そこで涼めます。これはなかなか気がきいてます。草津のお湯は熱いので湯船にじっと浸かってはいられませんから。ちなみに男湯の木之湯は浴槽内が木で仕切られている風情のある湯船だったらしいです。
ところでここには入浴だけではなく「湯治体験」と称した料金体系があります。大人1000円で入浴の他に1時間2階の大広間が使えるのです。お茶とおまんじゅう、館内用の浴衣が貸し出されます。2階がどうなってるのか知りたいとは思いましたが、時間もなく、ただ外を眺めるだけに500円必要というのも高い気がしてパス。食事処とかはないので、1時間浴衣着てゴロゴロするだけ、のようです。中広間は1時間20分で1500円です。どういう違いがあるのかわかりません。
2階には脱衣所から直接階段で行けます。途中に立札的なものが置いてありましたが、ちょっと小さくて。まさか裸で上がっちゃう人はいないと思いますが心配です。そしてプラス2000円で外用の浴衣を貸し出してくれます。この料金が高いのか相場なのかわかりません。日帰りでも浴衣を着て外湯めぐりができるということなのでしょう。御座之湯と大滝乃湯、西の河原露天風呂、の三湯めぐりが1800円のところ1300円という無期限のチケットがあるので、ここに荷物等を置いてまわってくることもできそうです。
お風呂から出た後、入浴のみの人たちのいる所がありません。ダンナと待ち合わせする場所も受付前の3~4人座れるベンチのみです。受付前にはあんなに広いスペースがありながら、ギュウギュウになって座るしかありません。なんだかすごく不親切で気のきかない施設です。喉が渇いてもタダのお水はもちろん自販機さえありません。ここはやはり共同湯と同じスタイルだと思うしかないようです。草津にはマナーさえ守れば、無料の共同湯があります。でも最近では観光客が入っていい共同浴場は白旗の湯、地蔵の湯、千代の湯に限られているようです。その代わりとしてこの御座之湯が作られたのだとすれば、もう少し入浴のみの人たちの居心地のよさも考えてほしかった。「湯治体験」でお金さえ払えばもっとゆったりできる、というわけでもなく、食事もできず1時間しかいられないというのも中途半端な感じです。建物が素晴しいだけにすごくもったいないです。
営業時間は午前7時~午後9時。問合せは(草津町役場企画創造課)0279-88-9000。湯畑に面した駐車場は取り壊されて広場になるようです。新たな駐車場は別の所に建設中で、草津も少しずつ変わっていきますね。2人が参考にしています