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静岡県というと「海」というイメージをぽん太は持っていたのですが、実は山深い地域もあることを初めて知りました。大井川をさかのぼり、細い道を車でえんえんと走って、ようやく寸又峡温泉に辿り着きます。
お湯は最高です。単純硫黄泉とのことで、微かに硫黄の香りがし、無色透明ですがおりのように湯の花が舞います。なんといってもすべすべつるつるするの「美女づくりの湯」が特徴で、pH9.0とアルカリ性です。浴槽に吸い込み口があり、源泉は41度ながら熱いお湯が出て来ていたので、循環加熱はしていると思いますが、加水しているかどうかは不明です。お湯は浴槽からとうとうとあふれていました。
岩風呂風の内湯と、見晴らしはありませんが樹々に囲まれた庭園風露天風呂はわるくありません。
ただ、建物の外観はスイスロッジ風なのに、なぜか館内は和室の和風旅館で、ちぐはぐな印象です。夕食も和食で、いろいろと凝ったお料理でおいしかったのですが、蕎麦が時間がたって固くなっていたり、茶碗蒸しは冷えていたりしていて、一番おいしい状態で食べられたなかったのが残念です。
リーゾナブルなお値段の旅館なので多くは望めないと思いますが、スイスのロッジを目指すのか、和風旅館を目指すのか、コンセプトがはっきりせず微妙です。
ひるがえって寸又峡温泉全体を見てみると、山深いところに位置しながら、モルタルやコンクリートの建物も目立ち、これまたちぐはぐな印象です。山深い秘湯を目指すのか、ハイキングなどの家族連れのレジャーの拠点を目指すのか、はっきりせず微妙です。
お湯は最高ですが宿は普通ということで、ぽん太の評価は3点です(2005年8月宿泊)。0人が参考にしています