-
鳴子御殿湯駅から徒歩5~7分。古い2階建ての建物の旅館で、日帰りで500円。
黒湯の浴場(混浴)とひょうたん湯に入浴することができました。
(大浴場こと黒湯)
脱衣場はごく簡単な木枠で、『黒湯は強いので湯あたりに気をつけるように』と貼り紙がありました。
お風呂は、ベンゼンとオスバンを混ぜたような強烈な有機溶剤臭(石油臭)で、ごく簡単なコンクリートと岩でできた湯船がありました。清潔さ、楽しさや風情といったもの全くなく、まさに黒湯さえあればという感じのお風呂でした。お湯はやや熱めで黒と言うよりも濃い黄緑色混濁湯でした。
石油臭といっても、特にお湯の表面にうすく有機溶剤物質があるというよりも、お湯そのものの中におそらく両親媒性の有機溶剤物質がかなり含まれているのではないでしょうか。
短時間の入浴でも、かなりの量の物質が体に吸収されるように思われました(吸入で肺から吸収さえる分も多いかもしれません)。 お湯に浸かったのは10分もなかったと思いますが、入浴後には頭がグラグラとなり、翌日には寝込んでしまいました。(翌日になっても、家族からは石油臭いと言われました)飲泉もしていないのに、排泄物からは翌々日まで石油臭がしておりました。
万人におすすめできるお湯とは思えません。なにか病気のある人が、ここのお湯が体にあうという場合に限って浸かるべきお湯で、薬毒表裏一体の劇薬のようなお湯かと思います。
私のように興味本位で何となく日帰り入浴すると、かえって具合が悪くなることもあると思います。またもや温泉の怖さを実感いたしました。
(ひょうたんの湯)
ひょうたん型の小さな湯船で、お湯は黒湯よりは薄めの黄緑色で微濁、やや熱め。この湯温でもかなり炭酸が多いのか、すぐ皮膚に泡がついてきます。黒湯ほでおではありませんが、こちらのお湯も有機溶剤臭がしていました。
(黒湯・幸の湯)含硫黄・ナトリウム-炭酸水素塩泉
59.2℃、pH 7.1。(mg/Kg) Li 0.7、Na 603.1、K 36.1、NH4 9.9、Mg 2.5、Ca 13.7、Fe(II) 0.4、F 0.1、Cl 191.1、HS 2.4、S2O3 1.3、SO4 62.2、HPO4 9.9、HCO3 1396、メタケイ酸 245.6、メタホウ酸 13.0、CO2 189.5、H2S 2.2。総計2568.1mg/Kg。
(玉の湯)51.0℃。(mg/Kg) Li 0.3、Na 223.8、K 18.3、NH4 6.2、Mg 6.2、Ca 17.1、Al 0.3、Mn 0.2、Fe(II) 0.2、F 0.1、Cl 43.4、HS 0.7、S2O3 0.5、SO4 6.8、H2PO4 17.1、HCO3 609.3、メタケイ酸 187.8、メタホウ酸 5.5、メタアヒ酸 1.4 CO2 208.8、H2S 2.5。総計1145.2mg/Kg。
成分表は、ごく定型的な成分表で、ここの温泉の実体であると思われる有機溶剤性の物質については記述はありませんでした。2人が参考にしています