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嬉野温泉を代表する旅館の1つの和多屋別荘さん。
特別客室利用者のために通常の大浴場とは別に用意されているのが湯殿「心晶」です。
木をふんだんに使用したスタイリッシュな建物、天井が高く高級感溢れる内装、お洒落な専用ラウンジ(休憩所)、そしてお湯は加水なしの掛け流し。
意匠、湯使い共にまさに「特別浴室」であるこの湯殿が九州温泉道対象施設です。
立ち寄り入浴料2,000円ということで当初はパスするつもりだったのですが、知り合いが「九州温泉道のスタンプを集めるならこういう贅沢もいいかな?」というノリで利用していたので、その考え方に賛同しお伺いすることにしました。「ノーマークだった温泉に訪問する」のもスタンプラリーの魅力の1つですから。
フロントで九州温泉道の湯印帳を見せると、黒いスーツ姿のフロントの男性が湯殿のカードキーを持って心晶に案内してくださいます。
浴室は内湯・露天風呂(画像右)・水風呂(画像左)・サウナ(画像左端にチラッと写っている建物)各1つずつというとてもシンプルな構成。限られた人数を受け入れるという前提ですのでいずれも6~7人サイズとこぢんまりしています。
洗い場はパーティションがあるので使いやすく、馬油シャンプー・コンディショナーやお茶の洗顔料・ピーリングジェルなどが揃っています。
脱衣所は竹かごのみで貴重品はフロントにお預けするシステム。洗面所には化粧水やBBクリームなどのアメニティが備えられています。湯上りドリンクはほのかにお茶の香りが漂う冷たいレモン水で、これがとってもおいしかったです。
三連休翌日の平日の昼時ということで貸切状態を期待していたのですが、意外にもごんごんとは別に3組の利用客がいらっしゃいました。
幸いその方たちは比較的早めに切り上げられたので貸切状態の時間も楽しめはしたのですが、
せっかくの落ち着いた雰囲気を乱す人たちばかりで最初から落ち着くことが出来ず、タイミングの悪い時に来てしまったという後味の悪さがありました。
加えてお湯が「ph7.99、」「メタケイ酸162.9mg/kg」という分析書上の数値にもかかわらずツルッともヌルッともせず、これといった特徴や肌への効果も感じられなかったのが何より残念でした。嬉野温泉で数少ない源泉掛け流しの湯使いでこれか・・・・というのが正直な感想です。
ただ、温泉はその日によってコンディションが変わりますので、たまたまこの日がそうだっただけかもしれません。
そして極めつけがフロントへの道案内が見当たらず、間違って従業員用通路の扉を開けてしまったこと。築年数が古いデパートのバックヤードのような様相で完全に興ざめしてしまいました。
温浴施設を利用した際には、受付の方に「ありがとうございました」ときちんとご挨拶して帰るのが常なのですが、丁度ロビーが日帰りバスツアー客で賑わっていて、フロントの方たちもごんごんに全く気づいていなかったので、無言でそっと退出させて頂きました。
ただ今一度考えてみれば、嬉野温泉は「日本三大美肌の湯」というキャッチフレーズに魅力を感じたり、お湯自体よりも旅館でのステイを楽しみたいという人がメインの顧客層。お湯以外のことにあまりこだわらないという価値観のごんごんが場違いなところに紛れ込んでしまっただけなのだと思います。
まあ、これもスタンプラリーがなかったら出来ない経験ではありました。
利用料金が2,000円ということで、点数はシビアに付けさせて頂きました。4人が参考にしています