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08' 11月26日 午後2:30---
イーダちゃんは新宮の有名な名露天「仙人風呂」のまえで佇んでおりました。
以前テント持参で来たときは10月のことで、この「仙人風呂」はなく、僕、こちらのお風呂見るのは初めてだったんですよね。
うん、でっかいです。草津の西の河原とおんなじくらいですかねえ。ただあんな野性的な印象は少なく、こちらのお風呂はもっととたおやかな感じです。かすかな湯気が風にたなびき風情あり。
大塔川のたおやかな流れをしばらく観察。
うーむ、流れておるですな。う。よく見てると水流ときどきあぶくの水輪が川表面にふわーってあがってきて、あれがもしかして川底湧出の証明のお湯の湧き出し光景なんでせうか。よく見るとそれは川の水流のあちこちに見受けられました。お。あっちに。と思うと今度はこっちに。
ぷわーっ、ぷわーっ。
OH!と思わず見とれていると、そんな僕と温泉とのあいだの橋下の川面を(温泉と川岸のあいだには地元のひとの手により即席の橋が架けられているのデス)鴨の一家が暢気そうに泳ぎ去っていくところ・・・。
で、背景は川湯の町のいい天気の昼下がりでしょ?
紅葉の山と、自然湧出のお湯と、さらさら大塔川の滔々たる流れ。僕はもー 平和、ピンフ、ひさびさの「ぴーすふる」な気分に満たされていく自分を感じていました。
さっきまで妙な羞恥心に照れていた自分が馬鹿馬鹿しくなってきましてね、お風呂脇の衝立でぱぱっと脱いで、手拭い一枚で入っちゃいました、「仙人風呂」!
もっとも、さっきと違ってお客は少なかったんです。
水着カップルが一組。あとワイルド系のおっちゃんと、記念撮影に忙しい全裸若者ツーリング族の一団(賑やかだったけど、広大すぎて全然気になんない)、それにMe---水着軍団の比率がさきほどと相当違ってて、だから入りやすかったというのもあるんですが、いや~ このお風呂はええわ~(^O^;/
河底の砂利の隙間から新鮮あぶくがぷくぷく、ぷくぷく・・・思い出したようにぷくぷく、ぷくぷく・・・。
なんて可愛らしい音でせう(^^)
ぷくぷくあぶくが太腿、お尻の表面を撫でていくのがくすぐったくていい感じ。お湯を両手ですくって顔にぽしゃっとやってみれば、うむ、紛れもなくなくこれは鮮度Aのお湯ですな。
広大な湯船は歩くごとに水温がちがいまして。上流側が熱く、下流側はぬる湯の感じです。
「おー こりゃええわー」
なんて阿呆のようにひとり呟いて、西空を流れていく雲をずーっと見てました。
なんも考えてなかった。置き去りにしてきた世間の苦労も悩みも幻みたいに忘れていました。からっぽの阿呆になりきって自然と一体化してただけの30分少々でしたけど、あんな贅沢な30分を味わったことはありません。
紀伊半島、そして本宮の自然の神サマ、有難う<(_ _)>
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