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08' 11月24日から29日にかけて、5泊6日の行程で憧れの熊野古道を旅してまいりました。
24日の月曜はクルマで東京から大阪へバビューンと飛ばし、大阪の知人の店にひさびさ顔をだし、歓談・談笑、で、翌日の早朝より、さあ、温泉と古道巡りの旅への出発です。藤井寺インターより阪和自動車道を飛ばすとルート42に出て、そこをしばらくいくと、景色がだんだん南国色を強めていって・・・やがて椰子の木、まっ白の砂のラインが目に眩しい海岸線、ああ、懐かしの白浜温泉にご到着です。
「あらあ。なんだ、あんまり変わってないじゃん」
白浜温泉はおっきな温泉地。空気としては熱海なんかとちょっと似てる。平日の午前中だというのにお観光客の数もまあちらほら見受けられます。海は碧く、空もまた青く、日差しは強め、波ときおり南風、要するになかなかの上天気、これはいい幸先ですね。
実は僕、こちらの温泉地は24年ぶりなんです。大学のたしか3回生のとき、三人の仲間と共に訪れ、金がないので砂浜で野宿した記憶が懐かしく思いだされ、いささか感無量のものがありました。
到着してクルマの駐車場を確保すると、なによりさきに「崎の湯」を目指しました。前にきたときに入ったのもこちらのお湯でしたから。
海沿いの道を入っていく先にある「崎の湯」は、ええ、記憶のままでありました。
門構えや着替えの棚の場所なんかは以前と変わっていましたが、入口左の崖に高く刻まれた仏像三体、及び青と白のお地蔵さまなんかは以前のまま、「ああ、そうだった、そうだった・・・」なんてややメロウな相槌をうちながら午前11:22、服を脱いで石段を下っていくと・・・
ざ・ざ~ん、ざ~ん!
もー 圧倒的。広大な海と空と波と、石と岩造りの渋い湯舟とが揃ってお出迎えです。
「崎の湯」は、素晴らしかった。透明な、いささかアチチのお湯は塩分濃度が高く、実によくあったまります。なによりお湯の透明度、鮮度が肌と鼻腔にたまらない。まして風景が超雄大、太平洋がすぐそこでど・どーんじゃないですか? いうことなんかなんもないですよ。反射的に青森の黄金崎不老ふ死温泉を思い出しましたね。肩まで浸かってくっと上空を見上げると、いつもよりぐーんと空が近くに感じられるのがなんだかふしぎ。
流れる雲をぼーっと眺めて、浪打際まで歩いていって、うーんとすっ裸で伸びをすると、何気にひとの気配あり、ん? と左手方面をふりむくと、あらら、海先300mほどになにやら海中展望台らしき白い物体とその手摺にいるらしき人影が。
うーむ、あんなの前きたときあったっけなあ?
思い出そうとしますが、記憶の引き出しはどーも動かせません。
ま、気にするほどでもなし。お湯に入って、出て乾かして、しばし瞑想、再度の湯浴み、そんなサイクルを無心にくりかえしていたら、あっというまに小1時間がたっちゃってました。はふぅ、極楽。さすが1300年の歴史は伊達じゃありません(^.^;>
平日のお昼どきだったせいか、ほかのお客は少なかったですね。お蔭でお湯を思い切り堪能することができました。ただ、あまりにも満足しすぎたせいか、予定していた次の「牟婁の湯」はどうしても入る気が起こらず、とうとう敬遠してしまいました。その代わりに名所・三段壁の恐怖の絶壁、それと有馬の皇子の碑をじっくり見学して、今回の最終の目的地、湯の峰温泉へとむかうべく愛車に颯爽と乗り込む、湯上がりほくほくのイーダちゃんなのでありました☆0人が参考にしています