-
投稿日:2011年10月3日
登山者にのみ許された足下湧出湯 (赤湯温泉 山口館)
かとぅんさん [入浴日: 2011年9月18日 / 1泊]
44.0点
-
55.0点
-
44.0点
-
44.0点
-
44.0点
苗場山に登山をして、その下山に一泊しました。苗場プリンスホテルなどのある登山口からも歩いて2時間、宿の予約の時にも「山道を歩けますか?」と聞かれますが、登山道を2時間歩ける装備で行くべき宿です。苗場山の山頂から下山する歩程4時間の道もあまり整備されておらず、アクセスは難易度の高い温泉と言わざるを得ません。
その分、宿についた時の開放感はひとしおです。川に面した部屋は、山小屋とは言え個室が用意され、電気はありませんが夜には石油ランプが灯されます。夏でも肌寒いくらいですが、窓を閉めれば川の音も小さくなり、ランプのほのかな暖かみがあって、日常を忘れられます。料理は自家米と山で採れた山菜やキノコなどが中心で、質素なものです。決して華やかさを求めてはいけない。登山者としては物足りないので、何かしら肉などを持参した方がいいでしょう。
肝心の温泉は3ヶ所。混浴の「薬師の湯」「玉子の湯」。昼間だけ女性用(夜は混浴)の「青の湯」です。どれも川に面しており、岩とコンクリートで作られた手作り感あふれるものです。薬師の湯と玉子の湯は自噴しているようで、川に面したシンプルな露天風呂の底から、ポコポコと空気とともにお湯が湧き出しています。素晴らしい泉質と思います。特に薬師湯が鮮度がよいでしょう。
3つとも源泉は違いますが、どれもpH 6.5前後。総成分1.9~3.6g/lのCa,Na-塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩泉で、青白~赤茶色に濁っています。鉄分など金属味は弱く、硫酸塩泉独特のキシキシした触感があります。臭いは強くありません。ここへ来るだけの価値のある足下湧出湯と思います。5人が参考にしています
-