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銭湯は、スーパー銭湯に比べて決してコストパフォーマンスが高いとは思いませんが、街中を歩いて「見つける楽しみ」があり、スーパー銭湯より、温泉巡りに近い面もあると思います。
ここは、三河島の「帝国湯」に行った帰り、偶然通りがかった銭湯。
外見は「平入」で地味なんですが、何となく気になって後日、訪ねてみました。
そうしたら大当り。外見からは想像もつかないほどの素晴らしい銭湯でした。
番台式の古い銭湯ですが、楕円形の浴槽が中央に置かれ、壁ぎわにカランが並ぶ美しい構造で、東京では珍しいと思います。
湯温は40度くらいと ぬる目、天井の高い浴室の中央で湯に浸かっていると、とても開放感があります。
周りを見渡すと、まず奥の壁のペンキ絵。
平成20年の早川氏のものですが、山梨県側からの富士を描いたもので、
伊豆方面からの富士はよく見ますが、これは記憶にない。
浴槽の上に描かれているのでないため、保存状態が良いです。
カランの上には、金閣寺などを細かく描いたタイル絵(九谷焼らしい)があり、
これも見応えがあります。
脱衣所には、横尾忠則の壁絵の写真が飾ってあり、何か、芸術と縁がある所みたいです。
開店と同時に入ったとき、誰もいなかったので、許可を得て写真を撮らせて頂きました。
とても空いていた銭湯で、「他人に教えたくない」という想いと同時に、もっと繁盛して頂いて末永く続けて欲しいという想いが交錯しました。2人が参考にしています