前回クリスマスの話をしていたと思ったらもうお正月ネタである。今年もあともう少しで終わりである。
かつて僕が雑誌の編集をしていた頃、この時期というのは、出版業界の誰もが恐れおののく「年末進行」という、印刷屋および取次店の陰謀のようなシステムにやられて、毎日徹夜作業を強いられていた時期だ。
僕は今も会社をやめたというだけで同じような仕事を続けているので、やはりこの恐るべき印刷屋のご都合主義的システムのためにクソ忙しい日々を送っている。
こんな時に楽しい楽しい温泉旅の原稿を書くというのはたいそう骨が折れるのだが、そうはいっても、この半月を乗り切ってしまえば嬉しい冬休みである。
しかも今年は冬休みがちょっと長い! こんな時こそ、一年の疲れを癒し、新たな年に向けての豊富などを語りながら、湯にのんびりと浸かりたいというのが人情だろう。
国内に11か所しかない世界遺産の一つ
日光東照宮で初詣
そんなわけで、今回は初詣とあわせて出掛けてみたい温泉をご紹介しよう。
メインの初詣スポットに選んだのは、泣く子も黙る世界遺産・日光東照宮である。
ちなみにこの世界遺産、全世界に750か所ほどが選定されているが、日本には11か所しかない。京都のお寺の数々と奈良のお寺の数々、そして秋田の白神山地などの11か所である。
世界中を見渡してみれば、メキシコのティオティワカン、イタリアのポンペイ、不可思議な地上絵で有名なナスカ平原などが世界遺産に指定されている。そんな世界遺産と堂々と肩を並べているのが、この日光東照宮(正しくは二荒山神社、輪王寺を含む二社一寺とそれを取り巻く遺跡)なのである。
昔から「日光に行かずして結構と言うな」などといわれた日光東照宮は、都内から電車でも車でも2時間前後である。
大変アクセスもいいので、僕はここへはもうかれこれ20回以上行っている。
といっても、いつもは寺や神社へはちっとも行かず、目の前を流れている大谷川で長靴を履いて釣りを楽しんでいるのである。
ちなみにこの川、大谷川と書いて、なんと「ダイヤ川」と読むのだ。これはその昔、この川の畔でざくざくとダイヤの原石が採れたから…というのはもちろん真っ赤な嘘である。試しに市役所の教育委員会などに問い合わせてみたが、この川の名の語源はわからないということだった。
ちょっと話が脇道にそれた。先日、僕の第1回目のコラムを読んだ友人から「相変わらず無駄口ばかりが多い冗漫な原稿だな」などとかなりスルドイ指摘を受けたので、反省をしているところだったはずなのである。いかんいかん。そうだ、東照宮の話だった。
東照宮は東照大権現、つまり徳川家康を祀っている、というのは誰でもご存じだろう。
ところで、徳川家康は初め愛知県の岡崎城を居城にしていた。岡崎はわがふるさと・豊田市のお隣である。さらにいえば、徳川氏の先祖である松平氏発祥の地は、わが豊田市の松平町なのである(たぶん)。
こういう経緯のせいで、わが愛知県豊田市生まれの人間のほとんどが、自分を徳川家康の生まれ変わりだと思っている。僕を含め、自分が今、陽の目を見ないのは、家康公がおっしゃった「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし」だからだと信じて疑わないのである。
いかんいかん、またもや話がそれた。そうだ、東照宮の話だった。
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